高齢化社会が進む中、地方自治体のサポート体制が大きな転換期を迎えています。高知市は、高齢者の暮らしを支える頼みの綱である「地域高齢者支援センター」を大幅に再編・強化することを決定しました。これまで市内に6カ所だった拠点を、2020年度までに一挙に14カ所へと増設する計画です。このドラスティックな拡充策に対して、SNS上では「身近な場所に相談できる窓口が増えるのは本当に心強い」「老後の不安が和らぐ」といった、好意的な意見や期待の声が多数寄せられています。
今回の背景にあるのが、いわゆる「2025年問題」です。これは、戦後のベビーブームに生まれた団塊の世代が、2025年ごろまでに全員75歳以上の後期高齢者に達することで、医療や介護の需要が爆発的に高まる社会問題を指します。高知市はこの危機を乗り越えるため、高齢者およそ6000人につき1拠点が割り当たるよう、市内を14のエリアに細分化しました。網の目のように支援の手を広げることで、市民が孤立するのを防ぎ、地域全体で高齢者を支える先進的なネットワークを構築しようとしています。
民間委託でパワーアップ!生まれ変わる「地域包括支援センター」
注目すべきは、新設される14カ所のうち12カ所の運営を、医療法人や社会福祉法人といった民間のスペシャリストに委託する点です。急激な拠点数の増加に対して市の職員だけでカバーするのは難しいため、民間のノウハウや活力を柔軟に取り入れる決断を下しました。2020年2月には、早くも民間委託による6つのセンターが先行してオープンする予定となっています。なお、この再編を機に、施設の名称も介護保険法に則った「地域包括支援センター」という公的なリッチネームへと生まれ変わります。
新体制のセンターには、保健師や社会福祉士といった、保健医療や福祉の専門資格を持つ頼もしいプロフェッショナルが3名から5名体制で常駐します。単に介護の申請を受け付けるだけでなく、専門知識を活かして総合的なアドバイスを行ってくれるのが魅力です。行政の縦割りを排した「断らない相談窓口」を目指しており、高齢者の問題にとどまらず、子育ての悩みや引きこもりなど、世代を超えた地域住民のあらゆる困りごとにワンストップで対応していく方針を掲げています。
編集部が斬る!「断らない窓口」が日本の福祉を変える鍵に
今回の高知市の取り組みは、これからの日本の地方都市が目指すべき理想的な福祉モデルだと確信します。単なる高齢者向けの施設ではなく、ヤングケアラーや孤立する現役世代までをも包み込む「地域の保健室」のような役割が期待できるからです。官民がタッグを組むことで、お役所仕事ではない、スピーディーで温かみのある対応が可能になるでしょう。2020年1月29日現在、この新しい挑戦が全国の自治体に波及し、誰もが安心して暮らせる社会が実現することを切に願ってやみません。
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