新型コロナウイルスの症状特徴と治療法を解説!インフルエンザとの違いや最新の対応薬とは

世界中で感染拡大が続く新型コロナウイルスですが、その具体的な実態や特徴が専門家たちの調査によって徐々に明らかになってきました。世界中の研究者が患者の経過を追跡した結果、私たちが警戒すべきポイントや、効果が期待される治療薬候補の可能性が少しずつ見え始めています。かつて猛威を振るったSARS(重症急性呼吸器症候群)などの感染症と比較すると症状は軽めの傾向にあり、一般的な風邪や季節性インフルエンザに近い症状を示すケースが多いという見解が発表されています。

日本感染症学会は、国立国際医療研究センターで治療を受けた3人の患者に関する詳細な経過を公表しました。そのうち中国湖南省在住の患者は、激しいせきや発熱、そして寒気といった症状を訴えて新型コロナウイルスによる肺炎と診断されています。この患者に対して、体内でウイルスが増殖するのを防ぐ「抗HIV薬(エイズウイルスの治療薬)」を投与したところ、入院5日目には体温が37度まで低下するという劇的な変化が見られました。既存の医薬品が有効に作用する可能性を示す、非常に明るいニュースと言えるでしょう。

また、残りの患者2名は武漢市への滞在歴がある日本人でしたが、幸いにも3人とも重症化には至りませんでした。同センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、このウイルスの特徴として「発熱が約1週間ほど継続し、全身のだるさである倦怠感も長く残る」という点を挙げています。一般的な風邪やインフルエンザであれば、通常は3日程度で熱が下がることが多いため、この「熱やだるさが長引く」という独特の傾向は、私たちが体調の変化を察知する上での重要なサインになるのではないでしょうか。

アメリカの疾病対策センターの報告でも、主な初期症状として発熱やせき、息切れが挙げられています。現地で最初に確認された患者も、せきや発熱から肺炎へと進行したものの、発症から12日目には症状の改善が確認されました。国立感染症研究所の長谷川秀樹インフルエンザウイルス研究センター長も「初期段階の症状はインフルエンザに酷似している」と指摘しています。ネット上でも「風邪だと思ったら長引くので不安」「見分けがつかない」といった困惑と警戒の声が多数寄せられており、初期の自己判断の難しさが浮き彫りとなっています。

さらに、武漢市の病院が医学誌「ランセット」で発表した論文によると、2020年1月1日から2020年1月20日までに確認された99人の患者のうち、8割以上が発熱とせきを訴えていたことが分かっています。長谷川氏は「比較的早い段階で肺炎などの呼吸器症状が現れるようだ」と分析する一方、過去のSARSやMERS(中東呼吸器症候群)で見られた下痢の症状は現時点では少ないと言及しました。このように消化器系ではなく、主に呼吸器系へ早期に影響が出る点が、今回のウイルスの大きな特徴のようです。

東京医療保健大学の菅原えりさ教授は、持病がある人は重症化しやすいと指摘します。しかし、神戸大学の中澤港教授や東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授らは、高齢者や基礎疾患(糖尿病や心臓病などの持病)を持つ人だけが危険とは限らないと警鐘を鳴らしています。大気汚染や現地の医療体制の不備も影響している可能性があり、どのような人が重症化するかの確実な法則はまだ解明されていません。健康な若者であっても決して油断せず、日頃の手洗いや体調管理を徹底することが、今私たちにできる最善の防御策だと強く感じます。

現在の治療法について、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は、ウイルスを直接死滅させる根本的な治療法は現段階ではないと説明しています。そのため、熱をパブロンなどの解熱剤で下げたり、せき止めを用いたりする「対症療法(病気の症状を和らげる治療)」が基本となります。ただし、ウイルスの影響で体力が落ち、細菌に感染して肺炎が重篤化する「二次感染」の恐れもあります。その場合は、細菌を退治する抗生物質による治療が有効であるため、過度に恐れず適切な医療を受けることが大切です。

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