北洋銀行が2019年4〜12期決算を発表!マイナス金利の逆風を跳ね返すコスト削減で実質業務純益34%増の舞台裏

北海道の経済を支えるリーディングバンク、北洋銀行が2020年2月10日に2019年4月〜12月期の単独決算を発表しました。本業の調子を推し量るバロメーターである「実質業務純益」は、前年の同じ時期と比べて34%も増加し、124億円に達したそうです。今回の好決算で2期連続の増益を達成しており、地方銀行を取り巻く環境が厳しい中でも底力を示しました。ネット上でも「この不況下で大健闘している」「コスト意識の高さが見習いたいレベル」といった驚きと称賛の声が相次いでいます。

今回の増益を牽引したのは、徹底した「経費の削減」に他なりません。現在の金融界は、日本銀行が導入している「マイナス金利政策」の直撃を受けています。これは民間銀行が日銀に預ける預金の一部にマイナスの金利を課す仕組みで、世の中の貸出金利が下がる要因になります。この影響で北洋銀行でも融資による資金利益が501億円と、前年同期比で3%減少してしまいました。業務委託費などを見直す徹底的なスリム化が、見事にこの減益分をカバーした形です。

一方で、地域からの信頼の厚さを物語るデータも存在します。2019年12月31日時点での貸出金残高は、前年の同じ時期から6%増加して6兆7780億円となり、過去最高を塗り替えました。これほど融資が伸びても金利低下の波に勝てない点に、現在の地方銀行が直面する構造的な難しさが見え隠れしています。また、投資信託や保険の窓口販売が伸び悩んだことで、手数料などの役務取引等利益も5%減の98億円と、個人の資産運用ビジネスにはやや苦戦している模様です。

さらに、グループ全体を含む連結純利益は、前年同期比で32%減の71億円という結果になりました。これは銀行が保有している一部の株式の価値が下がり、帳簿上の評価を切り下げる「減損」が発生したためです。本業がどれだけ好調であっても、市場の変動リスクに足を引っ張られてしまうのが、現代の資産運用の難しいところと言えるでしょう。とはいえ、本業の稼ぐ力がこれだけ健在であれば、今後の経営基盤も十分に安定していると考えられます。

私個人の視点としては、金利の低下という構造不況を「コストカット」という経営努力でねじ伏せた同行の手腕を高く評価したいと感じます。ただ、経費の削減による利益捻出にはいずれ限界が訪れるはずです。今後は、最高記録を更新し続ける貸出金をいかに次なる収益源へと変えていくのか、そして減少傾向にある手数料ビジネスをどう再構築していくのかが、北海道経済の未来を占う大きな鍵になってくるのではないでしょうか。

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