長野県2020年度予算案を発表!台風19号からの復興とIT・再エネが拓く信州の未来

長野県は2020年02月06日、一般会計の総額が9476億8660万円にのぼる2020年度の予算案を公式に決定しました。この規模は前年度の当初予算と比べて7%も増加しており、当初予算が9000億円の大台を突破するのは実に17年ぶりの異例の事態です。これほどまでに予算が膨らんだ背景には、前年に甚大な被害をもたらした自然災害への危機感と、次世代への力強い投資の意志が隠されています。

インターネット上ではこの大規模な予算編成に対して、「被災された方々の生活や農地が一日も早く元通りになってほしい」「ITや再生可能エネルギーへの投資は、これからの長野の強みになりそう」といった、復興への切実な願いや未来への期待を込めた温かい声が数多く寄せられている状況です。

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千曲川の教訓を未来へ!1000年に一度の大雨を見据えた強固な街づくり

今回の予算案の最大の柱となるのが、2019年10月に発生した台風19号からの災害復旧と、今後の防災・減災に向けた対策です。阿部守一知事は記者会見において「長野県全体を災害に対して圧倒的な強さを持つ地域へと生まれ変わらせる」と言明しました。激甚化した災害に立ち向かうため、2019年度の2月補正予算案と今回の2020年度予算案を完全に一体化させ、隙のない支援体制を構築しているのが特徴でしょう。

具体的な復旧事業としては、被災した企業のグループが手を取り合って再起を図る「グループ補助金」に66億円を確保しました。さらに、深刻なダメージを受けたビニールハウスなどの園芸施設や農業機械の再建をサポートするために約9億9000万円を投じます。地域の命綱である河川の復旧には135億円、農地や水路の修復には123億円を計上し、生活基盤の速やかな再生を全力で後押しする構えです。

また、氾濫により大きな被害が出た千曲川流域の下水道終末処理施設「クリーンピア千曲」の復旧と耐水化工事には63億円が充てられます。単に元に戻すだけでなく、再び同じ悲劇を繰り返さないための頑丈なインフラへとアップデートしていく姿勢が、この予算からはっきりと伝わってきます。

さらに注目すべきは、未来の命を守るための先見的な減災リスクマネジメントです。川の底に溜まった土砂を取り除く「浚渫(しゅんせつ)」の緊急作業に51億円を投入するほか、千曲川以外の中小河川を対象とした新しい浸水想定区域図の作成に着手します。これは想定外をなくすために「1000年に一度の大雨」をシミュレーションする画期的な試みです。

2020年度中に、台風19号で浸水したエリアを中心に101の河川について図面を完成させ、2021年度から2022年度にかけて残る220の河川にも拡大していく計画です。国や市町村と連携した「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」に基づき、2024年度までに総額500億円を投じて堤防の整備や川の幅を広げる工事を強力に進め、流域の安全性を飛躍的に高めていくでしょう。

ピンチをチャンスに変える!観光需要の回復と最先端IT・環境政策の推進

長野県が直面している課題は、台風の爪痕だけではありません。記録的な雪不足や世界的に拡大の兆しを見せる新型コロナウイルスの影響によって、県内の観光産業は大きな打撃を被っています。この危機を打開すべく、外国人観光客などのインバウンド需要を再び呼び込むための新たな施策に1億円が用意されました。豊かな自然を武器に、反転攻勢を仕掛ける準備は万全です。

さらに、長野県が2019年に宣言した「気候非常事態宣言」を具現化するエコロジー政策も見逃せません。環境への負担を減らす革新的な材料技術の開発支援や、太陽光発電の積極的な導入支援に乗り出します。こうした地球温暖化対策は、持続可能な社会を目指す現代において、地域経済を活性化させる新しい起爆剤になるに違いありません。

産業のデジタル化を目指す「信州ITバレー構想」の推進には3208万円が計上されました。長野市を中心としたエリアにIT企業やクリエイティブな人材を呼び込み、豊かな自然環境と最先端のテクノロジーが融合した、新しいビジネスの拠点を創出する狙いがあります。

また、教育現場のデジタル改革である「ICT(情報通信技術)」の活用も一気に加速する見込みです。2月補正予算案に30億円を盛り込み、県立高校や特別支援学校の計100校に一挙に無線LAN環境を整備します。これにより、生徒たちがどこにいても高速インターネットを活用して高度な学びを得られる先進的な教育環境が実現します。

最後に、2019年に県内で確認された家畜の伝染病「豚熱(CSF)」への対策も徹底されます。全頭殺処分という悲劇に見舞われた県畜産試験場には、約5億6000万円を投じてウイルスを完全にシャットアウトする高度な防疫畜舎を新設することになりました。2020年1月に発効した日米貿易協定を睨みながら、病気に強く、国際競争力のある高品質なブランド豚肉の研究開発を前へ進める方針です。

災害の苦難を乗り越える復興への執念と、ITや環境という未来の成長の種を同時に育てる長野県の2020年度予算案。ピンチをチャンスに変えようとする信州の力強い挑戦が、今まさに始まろうとしています。

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