2019年6月29日、欧州を代表する巨大銀行の一つであるドイツ銀行が、経営再建に向けて最大2万人もの大規模な人員削減を検討しているという衝撃的なニュースが、アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルによって報じられました。すでにこれまでもリストラを進めてきた同行ですが、現在の従業員約9万人から見て、この規模の削減が実現すれば、およそ2割を超える大ナタを振るうことになります。これは、同行の経営を立て直すには**「一段のリストラ」が必要であるという危機感の表れと言えるでしょう。
特に削減の対象となる可能性が高いのが、アメリカの投資銀行部門だと伝えられています。投資銀行部門とは、企業の合併・買収(M&A)のアドバイスや、株式・債券の発行支援、そして自己資金を使ったトレーディングなど、高いリスクを取りつつも高収益を目指す業務を担う部署のことです。ドイツ銀行は2018年に4期ぶりの最終黒字を達成したものの、ウォール街や欧州のライバル行と比較して収益力の低さが長年の課題となっていました。
この状況に対し、クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は、同年5月の株主総会において、「大胆な縮小の準備はできている」と発言し、収益の不安定要因となっている投資銀行部門を大きく見直す姿勢を明確に示していました。その具体的な手段として、リスクが高いにもかかわらず十分な利益を生み出せていない資産を、銀行本体から切り離し、「受け皿会社」**などに移管する案が浮上しています。
今回の最大2万人規模とされる人員削減は、まさにこの「事業の縮小・再編」という方針に沿った動きだと見られています。もし実際に決定されれば、1年以上の期間をかけて1万5千人から2万人程度のリストラが段階的に進められる見通しです。SNS上では「ついにここまで来たか」「大胆な改革だが、生き残るためには必要」「米銀との競争に勝つのは難しい」といった、驚きと同時に厳しい現実を受け止めるような声が多く見受けられました。
単独再建の正念場!市場が注目するドイツ銀行の未来
ご存知の通り、ドイツ銀行は同じドイツ国内の大手商業銀行であるコメルツ銀行との統合交渉が破談に終わったため、単独での経営再建が必須の課題となっています。私は、この大規模なリストラ検討こそが、同行が過去の栄光を捨て、収益力を最優先する**「選択と集中」を断行しようとする正念場だと考えます。経営が不安定な状態を放置すれば、国際的な信用失墜にもつながりかねません。
投資銀行業務は魅力的な収益機会を提供する一方で、金融市場の変動に収益が左右されやすく、大きなリスクを伴います。今回の再建策は、高リスクで低収益の部門を整理し、より安定した収益源を確保することで、同行の体質を根本から変えようとする、文字通り「大胆な」**決断でしょう。市場では、ドイツ銀行が近いうちに具体的な再建策を公表するとみられており、その内容に大きな注目が集まっているところです。果たして、この大ナタは同行を「強靭な」銀行へと変貌させることができるのでしょうか。

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