高知県で胸を締め付けられるような事件が発生しました。2019年12月08日、高知東署は生後わずか8カ月だった次女に対して暴行を加え、意識不明の重体に陥らせたとして、高知市薊野北町に住む34歳の会社員、山下真司容疑者を傷害の疑いで逮捕したのです。健やかに育つはずだった小さな命が、今もなお病院のベッドで厳しい状況に置かれている事実に、社会全体が大きな衝撃を受けています。
事件が起きたのは2019年02月19日の夜から翌20日の未明にかけてのことでした。当時、山下容疑者は妻が仕事で外出している間、5歳の長女と次女の育児を任されていたといいます。しかし、20日の午前0時10分過ぎに容疑者自ら「子どもの様子がおかしい」と通報したことで事態は一変しました。搬送先の病院では一時心肺停止の状態に陥っており、医師たちの懸命な処置によって蘇生したものの、依然として意識は戻っていません。
今回の事件で焦点となっているのが、複数の専門医が指摘した「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」という言葉です。これは、赤ちゃんの頭を激しく揺さぶることで、脳の周囲にある硬膜と脳の隙間から出血する「急性硬膜下血腫」などを引き起こす非常に危険な状態を指します。首の筋肉が未発達な乳児にとって、激しい揺さぶりは大人想像を絶するダメージを脳に与えてしまうのです。
山下容疑者は調べに対し、「怪我をさせたのは間違いないが、わざとではない」と供述しており、実母には「手が滑って落としてしまった」と説明していたようです。しかし、目立った外傷がないにもかかわらず重篤な脳の損傷が見られる点から、警察は強い衝撃や激しい揺さぶりが加えられた可能性が高いとみて捜査を進めています。SNS上では「一瞬の感情の爆発だったのか」「防げる手立てはなかったのか」と悲痛な声が溢れています。
家庭内の様子については、育児放棄(ネグレクト)の形跡はなく、次女の栄養状態も良好だったと報じられています。それだけに、なぜこのような悲劇が起きてしまったのかという疑問が拭えません。私は、現代の育児における孤独やストレスが、一線を越えさせる引き金になったのではないかと危惧しています。たとえ「故意ではない」としても、失われた平穏な日常と子供の未来の重さを、改めて重く受け止めるべきでしょう。
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