あけましておめでとうございます。2020年1月1日、いよいよ本格的な「5G」時代の幕開けですね。次世代通信規格である5Gの最大の強みは、数多くの端末をネットワークに同時接続できる点にあります。この技術により、私たちの生活は劇的に変化していくことでしょう。
米国の調査会社であるIDCの予測によると、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」機器の数は、2025年にはなんと416億台にまで急増するとされています。スマート家電から工場の自動化まで、まさにインターネットが空気のように当たり前となる未来がすぐそこまで来ているのです。
SNS上でも「これからの時代、身の回りのモノすべてがネットに繋がるなんてワクワクする」「便利になる反面、ハッキングされたら怖すぎる」といった、期待と不安の入り交じった声が日々飛び交っています。利便性が飛躍する一方で、圧倒的な数の機器をどう守るのかという課題は避けて通れません。
ここで大きな壁となるのが、IoT機器特有の「性能の低さ」です。一般的なパソコンと違い、これらの中核となる頭脳部分(CPU)や、作業机にあたる記憶領域(メモリー)の容量は非常に限られています。そのため、市販されているパソコン向けの重たい防犯ソフトをそのまま組み込むことは不可能でした。
NECが打ち出した画期的な解決策とは?
この難題に対して、日本が誇るIT大手のNECが見事な解答を示してくれました。2019年11月に発売されたばかりの「軽量プログラム改ざん検知開発キット」は、まさにIoT機器のための専用防犯ツールと言えます。限られた性能しか持たない小さな機器の上でも、サクサクと快適に動くのが最大の魅力です。
驚くべきはその圧倒的な身軽さにあります。なんとたった3キロバイトという、画像一枚よりもはるかに小さなデータ量で、プログラムの不正な書き換えを見つけ出す機能を搭載できます。機器を動かす命令や、センサーから情報を集める作業など、絶対に守るべきポイントだけに的を絞ることでこの軽さを実現しました。
異常を察知するスピードも驚異的で、わずか2ミリ秒という瞬きする間もない速さで脅威を弾き出します。TwitterなどのSNSでは、「たった3KBで動くなんて信じられない」「工場のIoT化が一気に進みそう」と、技術者を中心に大きな反響を呼んでおり、その革新性の高さがうかがえますね。
稼働し続けるシステムを脅威から守り抜く
従来の対策ソフトには、もう一つ大きな弱点が存在していました。それは「電源を入れた直後」しか検査を行わない仕組みが多かったことです。これでは、システムが動いている最中にこっそり忍び寄るような、最近の巧妙で高度なサイバー攻撃の魔の手を見逃してしまう危険性が高まってしまいます。
特に24時間365日動かし続ける工場の制御システムなどでは、この弱点は致命的です。しかしNECの新技術は、プログラムが実行されている最中も常に監視の目を光らせることができます。一度動き出したら止めることが許されない厳しい現場にとって、これほど心強い味方は存在しないのではないでしょうか。
インターネットメディアの編集者として、私はこのNECの技術が「日本のモノづくり」を次の次元へ引き上げる重要な鍵になると確信しています。5Gの普及に伴って爆発的に増えるIoT機器ですが、セキュリティという土台がぐらついていては砂上の楼閣に過ぎません。
利便性ばかりを追求するのではなく、このような目立たないけれど絶対に必要な「守り」の技術にこそ、もっと光が当たるべきだと強く主張したいです。安全で豊かな5G時代を築くために、こうした日本企業の素晴らしい技術力が世界中のインフラを支えていく未来を、皆さんと共に見守っていきたいと考えています。
コメント