私たちの命を支える豊かな自然や、たくさんの生き物たちが今、大きな危機に直面しています。国連の生物多様性条約事務局は、2030年までに達成すべき新たな保全目標の素案をまとめました。
この壮大な計画の目玉は、地球の陸地と海の少なくとも30%を保護区に指定することです。さらに、海の生き物を脅かすプラスチックごみによる汚染を半減させるという、非常に野心的な内容が盛り込まれました。
ネット上では「ウミガメがプラごみに苦しむ姿に胸が痛む」「ハードルは高いけれど、絶対に達成してほしい」といった、応援や共感の声が数多く寄せられています。
専門用語である「生物多様性」とは、長い年月をかけて進化した多様な生き物と、それらが織りなす豊かな生態系を指す言葉です。これには、様々な種が存在することや、遺伝子の多様性など3つの意味が含まれます。
現在の地球では、人間の活動が原因で、生き物たちが自然界の100倍から1000倍という驚くべき速さで絶滅していると言われています。まさに、地球規模での環境破壊が深刻化しているのです。
今回の新目標案は、2010年に名古屋市で採択され、2020年に期限を迎える「愛知目標」の後継となるものです。現行の目標達成が厳しい中、社会全体の仕組みを根本から変える緊急行動が求められています。
素案には20の個別目標があり、日本の国立公園のような保護区の拡大に加え、外来種の侵入半減や、化学薬剤による汚染の冬眠といった、私たちの暮らしに直結する項目が並んでいます。
さらに、企業の製品づくりにおけるサプライチェーン、つまり部品の調達から販売にいたるまでの全工程で、生態系への悪影響を半分に減らすことも盛り込まれました。
この新目標は、2020年10月に中国で開催予定の同条約第15回締約国会議(COP15)での採択を目指しています。各国が自国の利益を超えて団結できるか、難しい交渉が始まります。
筆者は、この目標は単なる環境保護の枠を超えた、人類の生存戦略であると考えます。これ以上の自然破壊を止めるため、各国はエゴを捨てて厳しい国内対策へ踏み出すべきです。
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