2020年1月31日、厚生労働省は新たな新型コロナウイルスの感染者を確認したと発表しました。今回判明したのは、千葉県在住の20代の女性バスガイドです。この方は、奈良県で1月28日に感染が確認された男性バス運転手と同じツアーに参加していました。また、この運転手は以前にも別のツアーで、現在国内8人目の感染者となっている大阪府の40代女性バスガイドとも行動を共にしています。バスという密閉された空間で、複数のガイドへ次々と感染が広がっている事実に、多くの国民が不安を感じていることでしょう。
また同日、中国湖北省武漢市から政府のチャーター便第2便で帰国した方のうち、2名から陽性反応が出たことも報告されました。これにより、日本国内で確認された感染者数は合計で17人に達しました。注目すべきは、この17人のうち4人が、発熱や咳などの症状が出ていない「無症状病原体保有者」であるという点です。症状がなくてもウイルスを保有している可能性があることは、感染拡大を防ぐ上で非常に大きなハードルであり、私たち一人ひとりが冷静かつ慎重に行動しなければならない状況と言えます。
「指定感染症」の前倒し施行が意味するもの
こうした事態を受け、日本政府は緊急の対応を決定しました。感染症法に基づき、今回の新型肺炎を「指定感染症」とする政令の施行日を、当初予定していた2月7日から、2月1日にまで前倒しすることにしたのです。指定感染症とは、感染症法で定められた特別な措置が必要な疾患を指します。これにより、国が患者に対して就業制限や強制的な入院勧告を行うことが可能となり、治療費の公費負担なども適用されます。今回の法的な枠組みの強化は、流行を未然に食い止めるための政府の強い意思表示でしょう。
一方、千葉県の20代女性の事例については、1月17日から22日にかけて中国・大連からのツアー客を案内していました。1月18日から22日にかけては、先に感染が判明した男性運転手も同乗しており、女性は1月20日頃から咳や鼻水の症状を訴えていました。現在は入院中ですが、ツアー終了後にはマスクを着用していたとのことです。現場で働く方々がリスクに晒されている現状を目の当たりにし、改めて感染予防の重要性を痛感します。
厚生労働省の会見に同席した尾身茂・地域医療機能推進機構理事長は、今回のような事案について「運転手が中国人客から感染し、さらに今回のバスガイドにウイルスが伝わった『三次感染』の可能性も否定できない」と述べています。ただし、現段階ではあくまで特定の経路を通じた感染であり、無差別に蔓延しているわけではないと冷静な分析を示しました。私たち編集部としても、過度なパニックを避ける一方で、科学的な根拠に基づく正確な情報の収集に努めることが、今最も求められている態度であると強く主張します。
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