タクシー業界に激震!日本交通とDeNAの配車アプリ統合が導く未来とは

2020年2月4日、タクシー業界に大きなニュースが飛び込んできました。タクシー大手である日本交通グループの「ジャパンタクシー」と、IT大手「ディー・エヌ・エー(DeNA)」が、それぞれの配車アプリ事業を2020年4月に統合するという発表です。DeNAが手掛けてきた配車サービスをジャパンタクシーへ承継させ、両社が手を組むことで、今後のタクシー配車市場は新たな局面を迎えることになります。

これまで、ジャパンタクシーは2011年からサービスを提供し、全国約7万台という圧倒的なカバー範囲と900万ダウンロードを誇る実績を積み上げてきました。一方、DeNAは2018年から配車アプリ「MOV」を本格展開し、都市圏を中心に勢力を拡大していました。この二つの力が統合されることで、対応するタクシー車両は合計で約10万台、車内広告用タブレットの設置台数も約4万台に達する見込みです。

スポンサーリンク

激化する消耗戦と業界再編のゆくえ

今回の統合の背景には、国内のタクシー配車市場における熾烈な競争があります。中国の滴滴出行とソフトバンクが共同出資する「DiDiモビリティジャパン」、さらにはソニーグループらが参画する「みんなのタクシー」による「S.RIDE」など、次々と強豪がひしめき合っている状況です。各社は多額の割引クーポンを配布して利用者を獲得しようとしており、それが経営を圧迫する「消耗戦」を招いていました。

事実、ジャパンタクシーの2019年5月期の決算では、最終損益が29億円の赤字を記録するなど、厳しい実態が浮き彫りになっています。SNS上でも「便利だがクーポン戦争がいつまで続くのか不安」「アプリが乱立しすぎて使い分けが面倒」といった声が上がっており、ユーザーや業界関係者からもこの状況には限界があるという見方が強まっていました。まさに、生き残りをかけた決断と言えるでしょう。

MaaS時代の覇者を目指して

今後注目すべきは、「MaaS(マース)」の進展です。MaaSとは、「Mobility as a Service」の略で、バスや鉄道、タクシーなどのあらゆる交通手段をITでつなぎ、ひとつのサービスとして最適化する考え方を指します。このMaaSが社会に浸透していく中で、公共交通の隙間を埋める存在としてタクシーの重要性は、これまで以上に高まっていくはずです。

今回の統合により、両社は筆頭株主として経営資源を集中させることになります。単なる配車アプリの統合ではなく、来るべき未来に向けた「体制作り」という側面が強いのではないでしょうか。この合従連衡を皮切りに、タクシー業界はさらなる再編の波に飲み込まれていく可能性があります。移動の未来がどのように書き換えられていくのか、引き続き注視していきたいところです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました