【スズキの品質改革】不正再発を受け「検査本部」を新設!会長・社長の報酬減額と幹部退任で示す再建への本気度

2019年5月29日付の報道は、完成検査における不正が発覚したスズキが、同年6月1日付で検査本部の新設という大規模な組織改革に踏み切る人事を伝えました。この人事は、2016年の燃費測定不正に続く、度重なる品質問題に対する、経営陣の強い危機感と、信頼回復への決意を示したものです。

今回の組織改革の核心は、品質保証の根幹である検査部門の独立性を高めることにあります。従来の生産本部から検査本部を分離し、その下に湖西検査部、相良・大須賀検査部、磐田検査部、浜松検査部を新設しました。また、検査監理部を技術管理本部に、監査本部に技術・生産監査部などを設けることで、製造現場から独立した形で、検査体制と監査機能を大幅に強化する仕組みが構築されました。

同時に、不正への責任を明確にするため、経営陣の処分も発表されました。取締役を務めていた松浦浩明生産本部長は、同年6月27日の定時株主総会で退任するほか、鈴木修会長は1年間無報酬、鈴木俊宏社長は半年間月額報酬を半減とするなど、代表取締役と取締役は2018年度の賞与も辞退するという、厳しい処分が課されました。SNS上では当時、「報酬返上は当然」「再発防止策がどこまで現場に浸透するかが鍵だ」といった、厳しい意見と再建への期待が寄せられていました。

常務役員だった浅井慶一氏が新設された検査本部長に就任し、監査部門も監査本部へと昇格しました。これは、不正に関与した管理職への処分と並行して、二度と不正を許さないという企業風土への変革を促すための、組織全体を巻き込んだ構造改革です。製造現場である生産本部も、従来の技術部を再編し、パワートレイン生産技術部など専門分野に特化させるなど、効率化と品質の底上げを図る体制へと移行します。コラムニストとしての私の意見ですが、この一連の人事と組織改革は、スズキが品質問題に対して**「形式的な対応ではなく、本気の抜本改革」に乗り出したことを示しています。特に、検査部門の独立性強化は、不正の温床となりやすい「製造現場と検査部門の一体化」という構造にメスを入れるものです。しかし、過去の燃費不正の経験を踏まえれば、この改革が組織の末端まで浸透し、「品質第一」**の意識を定着させられるかどうかが、名門スズキの信頼回復を左右する最大の試練となるでしょう。

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