新潟市に拠点を置く建設会社、大沢組が、なんと化粧品の輸出という異分野への参入を果たしました。同社は、自社製品である化粧水「B・C・FORCE PURE(ビーシーフォースピュア)」を、シンガポールやマレーシアといったアジア市場へ送り出そうとしています。これは、公共事業の動向に業績が左右されがちな建設業界の不安定さを打破し、新たな安定的な収益源を確保したいという強い意志の表れであると言えるでしょう。
特に注目すべきは、イスラム教徒の方々が安心して使用できることを証明する「ハラル認証」をこの化粧水が取得したことです。ハラルとは、アラビア語で「許されたもの」を意味し、豚肉やアルコールなど、イスラム教の戒律で禁じられている成分が含まれていないことを、第三者機関が厳しく審査し認めた製品に与えられるものです。この認証を得ることで、イスラム教徒が多数を占める東南アジアの巨大な市場へ本格的にアプローチすることが可能になります。
大沢組は、2019年6月末にもこのハラル認証を取得する見込みで、その後すぐに現地で開催される展示会に出品し、本格的な売り込みを開始する予定です。想定される価格は、120ミリリットル入りで7,300円と、高品質な価格帯で提供されます。まずは現地の美容関連業者への販売を通じて、初年度で年間5万本の販売達成を目指すとのことです。
現時点では、この「ビーシーフォースピュア」はすでに国内の約1,000軒の美容室で使用・販売されており、その品質には定評があることがうかがえます。建設業が化粧品の輸出に乗り出すというニュースは、SNS上でも「意外すぎる」「建設会社が化粧水?面白い挑戦だ」「ハラル認証を取るのはすごい」といった驚きと期待の声が入り混じった反響が上がっており、企業の多角化戦略の成功事例として、熱い視線が注がれているのです。
建設業のノウハウを活かした多角化戦略の可能性
建設業と化粧品は一見、接点がないように思えますが、これは大沢組が描く事業多角化の壮大な戦略の一端でしょう。建設事業は景気の波や政府の政策、特に公共事業の予算編成に大きく左右されやすい特性を持っています。そのため、業績が上向く時もあれば、一気に厳しくなるリスクを常に抱えています。それに対して、化粧品事業は、生活に密着した**「消費財」として、比較的安定した需要が見込める分野**です。特にアジア圏は、経済成長に伴い美容意識が高まっており、大きな成長市場と期待されています。
私は、この大沢組の決断を、非常に先見の明がある、英断だと評価します。自社の経営基盤を盤石にするためには、既存の事業で培った経営ノウハウや企業力を活かしつつも、リスクを分散できる新たな収益の柱を確立することが不可欠です。この化粧水事業の成功が、他の地方建設会社にも「安定収益を追求する多角化の道」を示す、新しいロールモデルとなる可能性を秘めていると確信しています。
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