新潟県の地域経済を支える足元の金融機関が、今まさに大きな曲がり角を迎えています。2019年07月11日に発表された新潟県内11の信用組合における2019年03月期決算の結果を紐解くと、その過半数にあたる6つの信組で実質業務純益が減少するという、極めて厳しい現実が浮き彫りとなりました。
ここで注目すべき「実質業務純益」とは、銀行や信組が本業である貸出や手数料ビジネスでどれだけ稼いだかを示す、いわば「本業の地力」を測る重要な指標です。この数値が落ち込んでいるということは、単に景気が悪いというだけでなく、地域金融の構造そのものが深刻な停滞期に突入していることを示唆しているといえるでしょう。
今回の低迷を招いた最大の要因は、貸出金利息の伸び悩みです。長引く低金利政策の影響によって、お金を貸し出しても得られる利益が極めて薄くなっており、金融機関にとっては「貸せば貸すほど利益を出しにくい」という苦境が続いています。地域経済の担い手である信組にとって、この逆風は想像以上に重くのしかかっているようです。
最大手も苦戦を強いられる厳しい現状とSNSでの反応
新潟県内でも最大規模を誇る新潟県信用組合でさえ、今回の決算では18%もの利益減を記録しました。また、さくらの街信用組合に至っては赤字に転落するなど、組織の規模を問わず経営環境の悪化が表面化しています。地元企業の資金需要、つまり「新しい事業のためにお金を借りたい」という意欲が想定以上に鈍いことも、大きな足枷となりました。
このニュースに対し、SNS上では「地元の信組が苦しいと、中小企業の融資も厳しくなるのではないか」といった不安の声が上がっています。また「低金利の恩恵を受けるだけでなく、地域の金融インフラをどう維持するかが問われている」という、利用者側の危機感を含んだ意見も散見されており、県内全体で関心が高まっている状況です。
編集者の視点から申し上げれば、もはや従来の利息ビジネスに頼る経営モデルは限界を迎えていると感じます。資金需要が乏しい中で、いかにして企業の本質的な成長を支援し、コンサルティング機能で付加価値を生み出すか。各信組には、これまでの延長線上ではない、大胆なビジネスモデルの転換が今まさに求められているのではないでしょうか。
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