不安定な国際情勢を乗り切る!ミャンマー国家顧問府相が語るRCEPで実現するアジアの未来と投資の魅力

世界的に自由貿易の枠組みが揺らぎ、不確実性が高まっている今、アジアの経済協力体制に熱い視線が注がれています。2019年6月18日、ミャンマーのチョー・ティン・スエ国家顧問府相は、国際社会で巻き起こる大きな混乱、特に自由貿易の提唱国であった米国が枠組みから離脱し、さらに米中間の対立が激化している状況に深い懸念を表明しました。この対立は、アジア地域全体の成長力に悪影響を及ぼしかねない、との認識を示していらっしゃるのです。

このような不安定な世界経済の秩序に対して、相は東南アジア諸国連合(ASEAN)が対抗する力となるべきだと強く主張されています。ASEANはこれまで、関税の削減や貿易・投資に関するルール作りを精力的に進めることで、自由貿易の恩恵を享受し、持続的な経済成長を達成してきた経緯がございます。地域協力の枠組みを強化することは、互いの市場への参入機会を拡大し、各国、ひいては地域全体の成長力を高める鍵となるでしょう。

その地域協力の核心として、相が重要視されているのが「東アジア地域包括的経済連携」、通称RCEPです。RCEPは、ASEANの加盟国に加え、中国、インド、日本といったアジアの主要国すべてが参加する巨大な経済圏を形成する枠組みを指します。このRCEPが、世界経済の足場が揺らぐ中で、ルールに基づいた、より安定した貿易システムをもたらすと期待されているのです。専門家の間でも、RCEPが実現すれば、サプライチェーンの強化や、電子商取引、知的財産権などの分野における改革が進むとの見方があり、この動きはミャンマーのような新興国にとって特に大きな追い風となるでしょう。

ミャンマーは民主化の進展とともに国を開放し、外資の投資や貿易が活発化しています。同国は、安価で豊富な労働力など、非常に多くの投資機会を提供できるとアピールされています。さらに、投資法制の整備や規制緩和を積極的に進め、国内外の企業にとって魅力的な投資環境を整備している最中であるとのことです。最近では、世界的な自動車メーカーであるトヨタ自動車が、同国での組み立て工場の開設を発表したという具体例も挙げられ、その投資魅力の高さが裏付けられています。

また、ミャンマーは隣国である中国との間で、「中国・ミャンマー経済回廊」構想の推進にも力を入れています。この構想におけるミャンマー側の優先分野は、道路や電力網といったインフラ開発であり、これを通じて農村部での雇用創出や生活水準の向上が期待されています。さらに、中国と関係の深い一部の少数民族武装勢力との国境地帯の安定回復に向け、中国側も仲介役として協力を提供している状況だと言います。

一方で、国際社会からの厳しい視線が注がれているイスラム系少数民族ロヒンギャの難民流出問題は、ミャンマー政府にとって大きな課題であることは間違いありません。相は、彼らの居住地域では長年、地元住民との共存関係があったものの、武装集団による襲撃に対する治安部隊の掃討作戦を受け、多くの住民がバングラデシュに逃れたと説明されています。同様の事態は1970年代、そして1990年代にも発生していることを指摘し、政府としては難民帰還に向けて最大限の努力を尽くしているものの、現状では誰も戻ってきていないと苦悩をにじませています。同国の憲法が宗教の自由を保障しており、仏教寺院、モスク、キリスト教会などが共存しているという実情も、国際社会に理解を求めているご様子です。

チョー・ティン・スエ国家顧問府相は、2016年のアウン・サン・スー・チー政権の発足と同時にこの職に就任され、特に外交面での手腕に定評がございます。以前は2001年から約10年間にわたり国連大使を務めた経験もお持ちです。国際的なキャリアを持つ相の言葉からは、国際秩序の変動期にあって、ASEANが主導する地域連携、特にRCEPによってアジアの貿易を安定させ、経済成長を確固たるものにしたいという強い意志が感じられます。

この発言が報じられた当時、SNS上などでは、RCEPが実現すれば、関税の引き下げやビジネス環境の整備が進み、ミャンマーをはじめとする参加国に投資や雇用創出の恩恵をもたらすだろうという、経済発展への期待感が広まりました。一方で、協定によって競争が激化し、ミャンマー国内の小規模企業が国外の巨大プレイヤーに太刀打ちできなくなるのではないかという懸念の声も上がっていたのです。これらの声は、今後の経済成長を見据えつつ、国内産業の保護や育成の必要性を同時に示唆していると言えるでしょう。

私見ではございますが、ミャンマーがこれほどまでにRCEPを重視し、積極的に投資環境の改善に取り組む姿勢は、非常に賢明な戦略であると考えられます。米国や中国の動向に左右されやすいグローバルな貿易環境において、アジア域内での安定したサプライチェーンとルールに基づく貿易体制を築くことは、経済の安定と持続的成長のための「保険」のような役割を果たすでしょう。RCEPの完全な実現は、ミャンマーが持つ低コストな労働力や豊かな資源を、さらに世界市場と結びつける強力な架け橋となるに違いありません。

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