エネルギー業界に大きな変革の波が訪れています。東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資して誕生した発電会社「JERA」は、2019年11月14日、愛知県知多市に位置する知多火力発電所の1号機から5号機を、2021年度より段階的に廃止することを明らかにしました。
この決定は、長年地域の電力を支えてきた巨大インフラの世代交代を意味しています。SNS上では「地元のシンボルが消えるのは寂しい」「高度経済成長期を支えた功労者にお疲れ様と言いたい」といった、長年の稼働を労う声が数多く寄せられており、人々の関心の高さが伺えます。
老朽化から次世代へ!LNG火力が切り拓くクリーンな発電への道
今回廃止が決まった各ユニットは、1966年から1978年にかけて運転を開始した歴史ある設備です。燃料には、石油よりも燃焼時の汚れが少ない液化天然ガス(LNG)が使用されてきました。マイナス162度まで冷やして液体化させたこの燃料は、日本のエネルギー供給において極めて重要な役割を担っています。
知多火力発電所の全出力のうち、実に約8割に相当する311万キロワットという膨大な電力をこれまでは担ってきました。しかし、周辺でよりエネルギー効率に優れた最新の発電所が稼働し始めたことで、1号機から4号機は2017年から既に長期的な運転停止状態に入っていたのが実情です。
計画では、まず2021年度に1号機から4号機を廃止し、追って2026年度には5号機もその役割を終える予定です。編集者である私の視点としては、単なる施設の閉鎖ではなく、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を抑えるための、攻めの経営判断であるとポジティブに捉えています。
JERAは今後、同じ場所で新たに2基の最新鋭発電設備を建設する検討を進めるとしています。最新の「コンバインドサイクル発電」などが導入されれば、少ない燃料でより多くの電気を作ることが可能となり、コスト削減と環境負荷の低減を同時に実現できるに違いありません。
私たちの生活に欠かせない電気を、いかにしてクリーンに、そして安定して届けるかという課題に対し、今回の廃止と建て替えは一つの明確な答えとなるでしょう。2021年度から始まる新たな歴史の1ページに、今後も目が離せそうにありません。
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