秋の深まりとともに、芸術の香りが一層色濃くなる季節がやってきました。現在、各地で心揺さぶる展覧会が開催されており、特に横浜美術館では開館30周年を祝う特別なプロジェクトが進行中です。2019年11月22日現在、アートファンの間で最も熱い視線を浴びているのが「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」でしょう。フランスのオランジュリー美術館からやってきた至宝たちが、港町・横浜を華やかに彩っています。
本展の主役は、何といっても巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワールです。さらにアンドレ・ドランの名作「アルルカンとピエロ」や、エキゾチックな魅力溢れるアンリ・マティスの「赤いキュロットのオダリスク」など、約70点もの厳選された作品が集結しました。SNSでは「パリのカフェに迷い込んだような没入感がある」と、当時の文化背景まで楽しめる構成に感動する声が続々と上がっています。
見逃せないのは、マリー・ローランサンが描いた「マドモアゼル・シャネルの肖像」です。1923年に制作されたこの作品は、パステルカラーの柔らかな色彩が特徴で、当時の社交界の空気感を今に伝えてくれます。2020年01月13日まで開催されているこの展覧会は、木曜日が休館ですが、2019年12月26日は特別に開館される予定です。年末年始の休暇を除けば、冬のデートや自分へのご褒美に最適なスポットといえるでしょう。
現代演劇からピカソの情熱まで!感性を刺激する冬の旅
次にご紹介したいのは、早稲田大学演劇博物館で開催中の「コドモノミライ 現代演劇とこどもたち」です。2019年は「児童の権利に関する条約」が採択されてからちょうど30周年にあたる節目の年となります。これを記念し、舞台芸術が「子ども」という存在をどう捉えてきたかを探る貴重な展示が行われています。築地小劇場のポスターなど約140点の資料を無料で鑑賞できるのは、教育や芸術に携わる方にとって見逃せない機会です。
銀座の資生堂ギャラリーでは、ベルリンを拠点に活動する二人組ユニット、ジェイ・チュン&キュウ・タケキ・マエダによる独創的な展示が2019年12月22日まで行われています。「Surface and Custom」と題されたこの展覧会は、資生堂が築き上げた洗練された美の歴史を、現代美術の視点から再解釈する試みです。西洋の様式と日本の美意識が融合したビジュアルの変遷は、デザインに興味がある方なら、思わず唸ってしまうほど刺激的な体験になるはずです。
少し足を延ばして、群馬県立館林美術館を訪れるのも素晴らしい選択です。2019年12月08日まで、巨匠パブロ・ピカソの傑作「ゲルニカ」に関連するタピスリー(つづれ織りの壁掛け)が展示されています。内戦の悲劇を訴えるこの作品は、反戦のシンボルとして圧倒的な力を持っており、資料とともにその背景を深く学ぶことができます。本物の絵画とはまた異なる質感のタピスリーを通じて、ピカソの情熱に触れてみてはいかがでしょうか。
最後に、日本の伝統美に触れたい方には、出光美術館の「やきもの入門」を強くおすすめいたします。縄文土器から明治時代の繊細な工芸品まで、約1万6千年におよぶ陶磁器の歩みを一挙に辿ることができるのです。展示数約110件というボリュームは、まさに日本の手仕事の歴史そのものです。私個人としては、時代を超えて受け継がれる「形」へのこだわりを知ることで、日常で使う器への愛着も深まると確信しています。
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