お気に入りのセーターを洗濯機に入れた結果、子供服のように縮んでしまい悲しい思いをした経験はありませんか。そんな「洗濯の失敗」をゼロにする画期的なプロジェクトが、2019年10月から始動しました。生活用品大手のライオンと、人気アパレル企業のアダストリアが手を組み、衣類に付いたQRコードから最適な洗い方を動画で解説するサービスを提供しています。
今回の連携では「グローバルワーク」などの有名ブランドのニット製品に、専用のQRコードが取り付けられました。スマートフォンで読み取るだけで、自宅にいながらプロの技を映像で確認できる仕組みです。SNS上でも「これなら安心して洗える」「タグの記号が読めなくても大丈夫」といった、利便性の高さを歓迎するポジティブな反響が数多く寄せられ、注目を集めています。
「お洗濯マイスター」が直伝する失敗しないケア
ニット製品はデリケートで形が崩れやすいため、つい洗わずに着回してしまう方も多いでしょう。そんな不安を解消するため、動画ではライオンの「お洗濯マイスター」と呼ばれるスペシャリストが登場します。マイスターとは、洗濯に関する深い知見を持つ専門家であり、その卓越したノウハウを分かりやすく噛み砕いて解説してくれるのが、このサービスの最大の魅力と言えるでしょう。
動画の中では、おしゃれ着用洗剤「アクロン」の使用が推奨されています。一般的な洗剤は水流の力を借りて汚れを落としますが、アクロンは少ない水量でも繊維の奥まで浸透するように設計されているのが特徴です。服を傷めずに汚れをしっかり落とす、まさにニットのための専用レシピが公開されています。こうした体験型のサービスは、単なる商品の販売を超えた価値を提供しています。
激化する洗剤市場でライオンが狙う逆転の一手
現在、衣料用洗剤の市場では熾烈なシェア争いが繰り広げられています。花王が「アタックZERO」で洗浄力の革新を打ち出し、P&Gが「アリエール ダニよけプラス」で高機能をアピールする中、ライオンはアパレルとの連携という独自の切り口を選びました。おしゃれ着用洗剤で国内シェア約5割を誇る強みを活かしつつ、競合他社に猛追をかける構えです。
ライオンの掬川正純社長は、2019年11月13日の発表において、市場の成長スピードに自社が追いついていることを強調しました。個人的には、今の消費者が求めているのは「モノ」だけでなく、それを大切に使い続けるための「体験」だと感じます。服を買った後のケアまでサポートするこの取り組みは、メーカーの誠実な姿勢が伝わる非常に賢明な戦略であり、ファンを増やすきっかけになるはずです。
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