中国のキャッシュレス革命!現金利用「月10回以下」が9割超、スマホ決済が塗り替える驚きの日常生活

中国の都市部において、私たちの想像を絶するスピードで「脱・現金化」が加速しています。日本経済新聞社が2019年8月に実施したアンケート調査では、驚くべき実態が浮き彫りとなりました。なんと、上海市や江蘇省を中心とした回答者の9割以上が、過去1カ月の間に現金を使った回数を「10回以下」と答えたのです。若年層が多い調査結果ではありますが、もはや現金は日常生活の主役から完全に退き、スマートフォンの充電が切れた際などのバックアップ手段に甘んじているようです。

さらに踏み込んだ数字を見ると、1カ月間で一度も現金に触れなかった「利用回数0回」という人が52人中21人も存在しました。SNS上でも「財布をどこに置いたか忘れた」「小銭の重さを久しく感じていない」といった声が相次いでおり、スマホ決済の浸透ぶりは疑いようがありません。もはや中国の都市生活において、スマートフォンは単なる通信機器ではなく、生活を支える「インフラ」そのものへと昇華したといっても過言ではないでしょう。

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スマホ決済の死角と、それを飲み込むアリババの攻勢

現状で現金が使われる数少ない場面は、ガソリンスタンドでの給油や、一部の古い駐車場料金の支払いに限られています。しかし、こうした「スマホ決済の死角」も、IT大手の攻勢により急速に姿を消しつつあります。例えば、アリババ集団は2018年から、地下鉄運賃を同社の決済アプリ「支付宝(アリペイ)」で支払えるサービスを本格的に展開し始めました。「乗車コード」と呼ばれる機能を使えば、北京や上海といった大都市から地方都市まで、全国200以上の地域でシームレスに移動が可能です。

特筆すべきは、決済の利便性が個人のセキュリティ不安を完全に上回っている点です。「個人情報の流出が心配」という声も一部にはありますが、大多数のユーザーは圧倒的な快適さを優先しています。驚くべきことに、日々の買い物だけでなく、お手伝いさんへの給与支払いや、1回で90万円を超える高額なツアー代金の決済までもがスマホ上で行われています。少額決済から高額取引まで、スマホ一台であらゆる経済活動が完結する社会が、まさに今、目の前で完成されようとしています。

中央銀行の焦りと「デジタル人民元」への布石

急速なキャッシュレス化は、国の通貨を管理する中国人民銀行(中央銀行)に新たな課題を突きつけています。一部の店舗が現金での支払いを拒否する事態が発生しており、当局は「現金の拒否は違法である」として監視を強めています。これは、法定通貨である人民元の権威が揺らぎ、人々の関心が外貨へ移ってしまうことを防ぎたいという防衛本能の表れでしょう。こうした背景から、2019年9月24日の会見で易綱総裁が言及したのが、研究が進む「デジタル人民元」の存在です。

デジタル人民元は、従来の紙幣の一部を代替することを目指しており、これが導入されれば、国家がすべての取引データをより直接的に把握できるようになります。私個人の見解としては、利便性の追求が監視社会を強化するという側面は否定できませんが、この徹底した効率化こそが中国の経済的爆発力を支えているのだと感じます。日本も独自のキャッシュレス文化を模索していますが、中国のこの徹底した「変化への適応力」からは、学ぶべき点が非常に多いのではないでしょうか。

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