SDGsの主役へ!サントリーやセブンが挑む「脱プラスチック」最前線と未来への投資

持続可能な開発目標、いわゆるSDGsへの関心が世界中で高まっています。特に気候変動や資源保護といった環境分野は、現代の企業が生き残るために避けては通れない最優先課題となりました。消費者の視線もかつてないほど厳しくなり、単なる利益追求ではなく、地球に優しい事業運営が求められているのです。

なかでも深刻なのが、海洋汚染の主因とされるプラスチックごみの問題でしょう。2019年6月に開催されたG20大阪サミットでは、2050年までに海洋へのプラごみ流出をゼロにする目標が掲げられました。日本は一人あたりの使い捨てプラごみ排出量が世界で2番目に多く、国を挙げた早急な対策が迫られています。

こうした国際的な潮流を受け、飲料大手のサントリーホールディングスは驚くべき改革に乗り出しました。同社は2030年までに、自社で使用する全てのペットボトルを、リサイクル素材か植物由来の素材に切り替えることを宣言しています。まさに「脱・石油由来」へと舵を切った画期的な決断といえるでしょう。

サントリーは2018年に協栄産業と共同で、再生PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を用いた効率的なリサイクル技術を開発しました。PETとは、私たちが普段手にするペットボトルの主成分となる樹脂のことです。同社は2020年春に製造ラインを増設し、2025年までに全国展開を加速させる計画を立てています。

この壮大な目標の達成には、約500億円もの巨額投資が必要になると試算されています。しかし、企業担当者が「社会の要請に応えるために必要な投資」と語る通り、環境への配慮こそが企業の信頼を築く礎となるはずです。SNS上でも「これからの時代、こうした姿勢を見せる企業の商品を選びたい」と応援する声が広がっています。

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レジ袋有料化とバイオマス素材への転換

私たちの生活に最も身近な変化は、レジ袋の取り扱いではないでしょうか。政府は2020年7月1日からプラスチック製レジ袋の有料化を義務付けますが、流通大手はこれに先んじて動き出しています。イオンは2020年4月を目途に、グループ全店でレジ袋の有料化を実施する予定であり、環境意識の改革を先導しています。

一方、セブン-イレブン・ジャパンが注目したのは袋の素材そのものです。彼らはサトウキビなどを原料とする「バイオマスプラスチック」を30%配合した袋を導入しました。バイオマスとは生物資源を指し、これを用いた素材は焼却しても大気中の二酸化炭素を増やさない「カーボンニュートラル」の性質を持っています。

製造業の現場でもイノベーションが起きています。パナソニックは、掃除機などの家電製品に「セルロースナノファイバー(CNF)」という新素材を採用し始めました。これは植物の繊維をナノサイズ(100万分の1ミリ単位)まで細かく解きほぐしたもので、鉄よりも軽く、それでいて非常に強いという夢のような特性を秘めています。

かつてはプラスチックが便利さの象徴でしたが、今やその使い方が問われる時代です。企業のこうした努力は、単なるコスト増ではなく、新しい技術を生む「攻めの戦略」だと私は確信しています。私たち消費者が意識を変え、企業の挑戦を正しく評価することが、美しい海を次世代へ引き継ぐための第一歩になるでしょう。

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