感情の常識が覆る!脳科学のパラダイムシフト『情動はこうしてつくられる』が解き明かす心の正体

私たちは、怒りや悲しみといった感情は、生まれつき人間に備わっている本能的なものだと思い込みがちです。しかし、2019年12月07日に紹介されたリサ・フェルドマン・バレット氏の著書は、そんな「情動の定説」を真っ向から否定する驚きの内容となっています。

これまでの定説では、古い脳である「大脳辺縁系」が感情を司り、理性を司る「大脳皮質」と対立していると考えられてきました。この説はチャールズ・ダーウィンの時代から続く権威あるもので、現代の司法制度において「感情が高ぶっての犯行」が減刑の根拠になるなど、社会の根幹を支えています。

SNSでは、この衝撃的な内容に対し「感情はコントロールできるものなのか」「今までの脳科学は何だったんだ」といった、驚きと知的好奇心に満ちた反応が数多く寄せられました。まさに本書は、これまでの常識を根底から揺さぶる「反逆の書」と呼ぶにふさわしい一冊といえるでしょう。

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言葉が感情を作り出す?文化が定義する心のカタチ

著者が提唱するのは、情動は社会的な影響を受けながら後天的に学習されるという画期的な仮説です。例えば、日本語の「ありがた迷惑」に相当する言葉は他国には見当たりません。逆にドイツ語には、他人の不幸を喜ぶ「シャーデンフロイデ」という独特の言葉が存在します。

ここでいう「情動」とは、私たちが心に抱く一時的な感情の動きを指しますが、実はタヒチ人には「悲しみ」という概念自体が存在しないというから驚きです。情動に合わせて言葉が生まれるのではなく、言葉が存在することで初めてその感情を認識できるという逆転現象が起きているのです。

この視点は、現代日本における「意識高い系」や「リア充」といった新語の普及にも通じるものがあります。特定の概念が新しい言葉として固定されることで、それまで曖昧だった感情が輪郭を持ち、社会全体で共有されるようになります。これが日本の閉塞感の一因になっているのかもしれません。

情動マスターへの道!知ることで変わる私たちの未来

著者が提案する「情動粒度」という考え方は、私たちの日常生活を劇的に変える可能性を秘めています。これは、自分の内面の状態をより細かく、正確な言葉で表現する能力のことです。専門用語ですが、自分を客観視するスキルと捉えると分かりやすいでしょう。

例えば、テスト前に感じる「胸の高鳴り」を、単なる「不安」として放置するのではなく、意識的に「期待」や「興奮」として再定義してみるのです。こうしたラベリングの工夫だけで、実際にテストの成績が向上するという研究結果は、非常に実用的で希望が持てるお話です。

IT技術が進歩し、SNSを通じて新しい言葉や感情が瞬時に拡散される2019年12月07日現在の社会において、本書が提示する視点はますます重要度を増しています。感情に振り回されるのではなく、感情の仕組みを理解することで、私たちは自らの人生の主導権を握れるはずです。

私自身の考えを述べさせていただけるなら、この本は単なる学術書ではなく、混迷する現代社会を生き抜くための「武器」になる一冊だと確信しています。言葉を選び直し、感情を自ら構築する力を養うことで、私たちはもっと自由に、そして豊かに生きていけるのではないでしょうか。

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