全国で増え続ける空き家が、今や新たな「資産」として注目を集めています。2019年12月18日現在、インターネット企業や大手住宅メーカーが、この社会問題の解決に向けて本格的に動き出しました。かつては負債と見られがちだった古い家屋が、テクノロジーと企業の知恵によって魅力的な住まいに生まれ変わろうとしています。
不動産情報サイトを運営するライフル(LIFULL)は、全国約570の自治体とタッグを組み、「空き家バンク」というプラットフォームを展開しています。ここでは約6000件もの物件情報が公開されており、間取りや価格はもちろん、周辺の道路状況まで詳細に把握できるのが特徴です。まるでスマホで賃貸を探すような手軽さで、理想の地方移住や拠点探しが可能になりました。
さらに、このサイトの画期的な点は、国土交通省の支援を受けて防災情報と連携していることです。土地の液状化や浸水のリスク、さらには過去の災害履歴まで網羅されています。SNSでは「これなら安心して検討できる」「物件探しとハザードマップ確認が一度にできて便利だ」といった、信頼性の高さを評価する声が続々と上がっているようです。
住宅メーカーが保証する「優良ストック住宅」の可能性
建物の質そのものを担保する動きも加速しています。積水ハウスやミサワホームなど大手10社が結成した「優良ストック住宅推進協議会」では、一定の基準を満たした家を「スムストック」として認定しています。これは耐震性能が確保され、50年以上の長期点検制度が整っているなど、将来にわたって価値が維持される住まいの証といえるでしょう。
「ストック住宅」とは、新築ではなく既に存在している建物のことを指しますが、日本では中古住宅の価値が低く見積もられがちでした。同協議会の阿部俊則会長は、この優良な中古物件の仲介比率を20%にまで引き上げる目標を掲げています。プロの目利きで「長く住める家」が認定される仕組みは、買い手にとって最大の安心材料になるはずです。
私個人としては、2019年8月から始まった定額制の住み放題サービスなど、空き家を活用した新しいライフスタイルの提案に大きな可能性を感じています。約850万戸とされる膨大な空き家を単なる放置物件とするのではなく、若者の移住拠点や二拠点生活の場として再生させることは、日本の風景をより豊かに変えていくに違いありません。
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