凛と張り詰めた空気の中で星空を仰ぐ「冬キャンプ」がいま、全国的なブームを巻き起こしています。そんな中で注目を集めているのが、高知県の豊かな自然から生まれた画期的なアウトドアギアです。電源を一切必要としない、持ち運び可能な「キャンプ用コタツ」が、感度の高いキャンパーたちの間で大きな話題を呼んでいるのです。
2019年12月14日の夕暮れ時、高知県芸西村にあるキャンプ場「ONIWA」では、若者グループがこのコタツを囲んで団らんを楽しんでいました。彼らのお目当ては、同日の深夜にピークを迎えるふたご座流星群の鑑賞です。「コタツでぬくぬくしながら流れ星を待つなんて最高」という声の通り、冬キャンプの弱点である寒さを、このコタツが見事に解消しています。
熱源は懐かしの「豆炭」!驚きの持続力と安全性
電気を使わずに暖かさを保つ秘密は、石炭を主原料とした固形燃料「豆炭(まめたん)」にあります。コタツの天板裏に取り付けられた専用の燃焼器に、火をつけた豆炭を入れるだけで、15時間から20時間もの長時間にわたって安定した熱を供給してくれます。これなら、電源設備のないワイルドなキャンプサイトでも、朝までポカポカと過ごすことができますね。
一酸化炭素の発生を抑える工夫が施された燃焼器は、人が触れても火傷をしない安全な温度をキープするように設計されています。こうした細やかな配慮が、小さなお子様連れのファミリーキャンパーにも支持される理由でしょう。SNS上でも「これがあれば冬キャンに行ける」「見た目もおしゃれでキャンプ映えする」と、熱狂的なコメントが相次いでいます。
移住者の情熱が生んだブランド「SO9」のこだわり
この逸品を手掛けているのは、東京から高知県香南市へ移住した鈴木助さんです。自身のブランド「SO9(エスオーナイン)」として、2019年2月にこの組み立て式コタツを発売しました。アウトドアでの利便性を追求し、車に積み込みやすいコンパクトな設計を実現しています。12月にはソロキャンプ需要に応えた1〜2人用の小型版も登場しました。
近年、国内のオートキャンプ利用者は増加の一途を辿っており、冬用寝袋の輸入額が急増するなど、冬のアウトドア市場はかつてない盛り上がりを見せています。私は、こうした「不便を楽しむ」場所に、あえて「日本的な寛ぎ」を持ち込むギャップこそが、現代人の心を掴んでいるのだと感じます。高知の職人魂が、冬のキャンプをより幻想的で快適な時間へと変貌させています。
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