ITエンジニアの海外流出が止まらない?日米の年収格差から考える日本の給与問題とこれからのキャリア戦略

「日本でもついに新卒で年収1000万円を提示する企業が現れた」というニュースが世間を賑わせる一方で、海の向こうからはさらに驚くべき現実が飛び込んできました。米国サンフランシスコでは、年収1400万円の4人家族が「低所得者」に分類されるという事実が大きな話題となっています。この圧倒的な格差を前に、インターネット上では日本の現状に対する危機感が急速に高まっているようです。

SNS上を紐解いてみると、米住宅都市開発省によるこの調査結果に対して「日本は完全に敗北している」「この衰退していく現実を直視すべきだ」といった、ショックを隠しきれない声が数多く寄せられています。私自身、この現状には強い危機感を抱かざるを得ません。最先端のスキルを持つ人材への投資を惜しんできたツケが、今まさに数字となって表れているのではないでしょうか。

もちろん、日本の平均的な世帯年収である約550万円と比較して、一概にどちらが良いとは言えない側面も存在します。「日本は家賃や物価が安く抑えられているため、生活のバランスは取れている」という冷静な意見も一部で見られました。しかし、世界的な視点で見れば、日本の労働価値が相対的に低下していることは紛れもない事実であり、このまま国内に留まり続けることへの不安が広がるのも無理はありません。

特に深刻なのが、人工知能を駆使するAIエンジニアをはじめとした、高度なIT技術者の海外流出問題です。ITとは情報技術を指し、現代の経済成長を牽引する中核となる分野ですが、米国のテクノロジー企業はすでに優秀な日本人エンジニアの採用を活発化させています。能力に見合った正当な報酬を求めて優秀な頭脳が日本を離れていく流れは、今後さらに加速していくと予想されます。

このような状況を背景に、子育て世代の親たちからは「将来子どもが働く場所や暮らす国を自由に選べるよう、今から教育に力を入れたい」という切実な声が上がっています。自分の市場価値を世界基準で高める重要性を、多くの人が肌で感じ始めているのでしょう。これからの時代を生き抜くためには、特定の国や企業に依存しない、グローバルな視点でのキャリア形成が必須になってくるに違いありません。

さらに追い打ちをかけるように、2020年現在の国内景気の見通しは決して明るいものとは言えません。今年はボーナスが大幅に減少するのではないかという悲観的な予測が飛び交うほか、地方自治体では非正規公務員への期末手当、いわゆるボーナスを支給する裏で、勤務時間を削って帳尻を合わせようとする本末転倒な動きさえ見られます。

東南アジア諸国が目覚ましい経済発展を遂げて賃金水準を上げる中、停滞を続ける日本の閉塞感は強まる一方です。これまでは「物価が安いから安心」と満足していた日本ですが、気がつけば世界から取り残された「安い国」になってしまうリスクを孕んでいます。私たちがこのまま国内に留まるのか、それとも世界へ目を向けるのか、自身の働き方を真剣に決断すべき転換期がすぐそこまで来ています。

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