中国5Gと半導体が救世主?安川電機の受注に見る製造業の夜明けと今後の展望

製造業の未来を占う上で、投資家から常に熱い視線を浴びている企業があります。それが、産業用ロボットの世界大手として名高い安川電機です。同社が2020年1月9日に発表した最新の受注動向によると、2019年9月1日から2019年11月30日までの受注額は前年同期比で11%減となりました。一見するとマイナスですが、実はここに大きな希望が隠されています。これまでの大幅な落ち込みから一転してマイナス幅が縮小しており、中国市場を中心に製造業の設備投資が底を打った可能性が浮き彫りになってきたのです。

このニュースに対し、SNS上では「いよいよ製造業の最悪期を脱出したのではないか」「5G関連の投資が本格化している証拠だ」といった前向きな声が相次いでいます。安川電機は主要な製造業の中で最も決算発表が早いため、業界全体の景気を先取る「バロメーター」として機能している点に多くの投資家が注目していました。2019年3月1日から2019年11月30日までの累計決算では、営業利益が前年同期比60%減の167億円、純利益が71%減の111億円と厳しい数字ですが、今回は業績予想が据え置かれたことも安心感を誘っています。

特に注目すべきは、深刻な不振にあえいでいた中国市場の劇的な変化でしょう。2019年6月から8月期には21%減と大きく落ち込んでいた中国からの受注ですが、直近の3ヶ月間では3%減にまで回復しています。ここで言う「サーボモーター」とは、ロボットや工作機械の位置や速度を正確に制御するための重要な駆動部品のことです。次世代通信規格「5G」の普及を控えたスマートフォンや基地局向け、さらにはデータセンター用の半導体メモリーなどで、このサーボモーターを含む設備投資を再開する動きが活発化しています。

中国国家統計局のデータを見ても、2019年10月の中国国内におけるロボット生産台数は前年同月比2%増となり、約1年2ヶ月ぶりにプラスへ転じました。続く11月も4%増と順調に推移しており、米中貿易摩擦で凍りついていた現地の投資意欲が確実に解きほぐされている様子が伺えます。日本工作機械工業会の飯村幸生会長も、2020年の年間受注額は1兆2000億円と前年並みを維持する見通しを示しました。激動の2019年を乗り越え、2020年前半には底を打ち、そこから緩やかに反転するという期待が高まっています。

編集部としては、今回の発表は日本の製造業全体にとって極めて明るいシグナルであると確信しています。米中摩擦という政治的な荒波に揉まれながらも、5Gや半導体といった先端技術の需要が強力な牽引役となり、現場の投資マインドを力強く押し上げているからです。1月下旬から本格化する他の製造業の決算発表でも、同様に底入れの兆しを見せる企業が続出するでしょう。最悪期を脱した今こそ、次なる成長への仕込み時であり、日本の技術力が再び世界で輝きを放つチャンスが巡ってきたと言えます。

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