激しい炎が燃え広がるオーストラリアで、甚大な被害をもたらしている森林火災の復旧に向けた政府の動きが本格的に始動しました。最大都市シドニーを擁するニューサウスウェールズ州政府や連邦政府は、相次いで巨額の資金拠出を決定しています。被災した方々への支援や、生活の基盤となるインフラの立て直しが急ピッチで進められる見通しです。
ネット上では「一刻も早い救助と復興を祈る」「野生動物たちの被害が悲しすぎる」といった、現地の状況を憂慮する声が世界中から数多く寄せられています。今回の未曾有の災害に対して、多くの人々がSNSを通じて関心を寄せ、支援の輪を広げようとしています。
被害の大きいニューサウスウェールズ州政府は、2020年1月9日に道路や鉄道といったインフラ復旧のため、今後2年間で10億豪ドル、日本円にして約750億円を投入すると発表しました。インフラとは、道路や鉄道、水道など、私たちが社会生活を営む上で欠かせない公共の基盤施設のことを指します。
同州のベレジクリアン首相は、夏が終わるまで火災の季節は当面続くとした上で、可能な場所から速やかに復旧を始めることが重要であると力強く語りました。最前線で戦う人々の姿勢には頭が下がりますが、これほどの規模のインフラを再建するには大変な困難が予想されるでしょう。
一方、連邦政府のモリソン首相も2020年1月6日に、復旧支援を専門に行う機関の設立と、20億豪ドルの資金を被災者支援などに充てる方針を表明しました。オーストラリアでは本来、自然災害への対応は州政府の管轄とされています。しかし、今回の危機に際して連邦政府が前面に立つ形となりました。
実はモリソン首相、被害が拡大する中でハワイでの休暇を取得していたため、世論から猛烈な批判を浴びていました。そのため、3000人規模の軍の予備役招集など、異例とも言える積極的な姿勢をアピールすることで、信頼を回復しようと必死になっている背景があります。
政治的な思惑があるにせよ、迅速に国家レベルの支援体制が確立されることは、被災地の人々にとって何よりの救いになるはずです。リーダーの真価が問われるのは、まさにこのような非常事態における決断力と行動力にほかなりません。
しかし、現地では記録的な乾燥や容赦ない高温が続いており、依然として火災収束の目処は立っていません。地球規模の気候変動がもたらす影響の恐ろしさを、私たちは今まさに突きつけられているのではないでしょうか。一刻も早く恵みの雨が降り、この悲劇が幕を閉じることを願ってやみません。
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