東京五輪サッカー日本代表の鍵を握る森保一監督の采配とは?福田正博が語る「ドーハの悲劇」からの進化と期待

2020年を迎え、いよいよ東京五輪・パラリンピックの開幕が目前に迫ってきました。自国開催という歴史的な瞬間を前に、多くのスポーツファンの視線が集まるのはやはりサッカー日本代表の動向です。夏の過酷な日本の気候は海外勢にとって大きな壁となり、地元の熱い声援は選手たちへの強力な追い風になることは間違いありません。SNS上でも「今年こそメダル獲得の瞬間を見たい!」と、早くも大きな盛り上がりを見せています。

しかし、選手たちにかかるプレッシャーを心配する声も少なくありません。1993年10月28日に起きた、あの「ドーハの悲劇」をピッチ上で経験した元日本代表の福田正博さんは、当時の凄まじい重圧を誰よりも知る一人です。だからこそ、現在の代表メンバーには過度な負担を感じずに伸び伸びと戦ってほしいと願っています。そして、その大舞台でチームを率いるのが、同じく悲劇の当事者であり福田さんの戦友でもある森保一監督なのです。

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名将たちの教えを継承した森保監督の柔軟なチーム作り

現役時代の森保監督は、どちらかといえば監督よりも参謀役のコーチに向いていると周囲から評されていました。そんな彼が指導者として輝かしい実績を残せた背景には、他者の意見に真摯に耳を傾ける「インプット能力」の高さがあります。論理的な指導を求める現代の若い選手たちに対して、的確な指示を出すためには欠かせない資質と言えるでしょう。相手を受け入れる柔軟な姿勢こそが、彼の指揮官としての最大の強みなのです。

こうした指導スタイルの根底には、かつて日本代表を率いたハンス・オフト氏や、サンフレッチェ広島などで指揮を執ったミハイロ・ペトロヴィッチ氏といった名将たちの影響が見え隠れします。特にオフト氏は、身体能力で勝るライバルに対しても、日本人の特性と個性を融合させれば勝機はあると説き続けました。森保監督のチーム作りにも、その教えが脈々と受け継がれています。

現在の日本代表は、前線に豊富な人材を抱えるフル代表では「4-2-3-1」を採用する一方、五輪代表では攻守の人数バランスに優れた「3-4-2-1」のシステムを主軸に据えています。この「システム(布陣)」とは、ピッチ上での選手の配置や役割分担を示す戦術の基本形のことです。戦力に合わせて柔軟に形を変える采配には、2022年のカタールW杯を見据えた長期的な計算が働いていると推測されます。

育成重視の手腕と短期決戦への課題

一方で、五輪代表のチーム編成には特有の難しさも付きまといます。W杯とは異なり、五輪への選手招集には所属クラブの同意が必須となるため、指揮官が望むベストメンバーを揃えるのは容易ではありません。この制約は18人の最終登録メンバーが決まるまで、ずっと森保監督を悩ませる種になりそうです。ネット上でも「海外組の招集はどこまで可能なのか」と、サポーターの間で議論が交わされています。

また、森保監督の勝負師としての側面を不安視する声があるのも事実です。過去に広島を3度のJリーグ王者に導いた実績がある反面、代表監督に就任してからはアジアカップなどで準優勝に甘んじており、SNSでも「交代のタイミングが遅いのではないか」という指摘が見られます。これは選手を信頼して成長を促すための彼なりの決断なのですが、一発勝負の短期決戦ではその慎重さが裏目に出てしまう危険性を孕んでいるでしょう。

周囲を後ろから支える黒子役の森保監督だからこそ、時には大胆な「速度違反」のような型破りな采配を見せてほしいところです。周囲のスタッフやフロントも、指揮官が目指すサッカーを分かりやすい言葉で発信するなど、もっとアクセルを踏み込むサポートが必要ではないでしょうか。これまでの殻を破り、彼が「思い切り」の良さを発揮したとき、日本サッカー界は新たな歴史の扉を開くことができるはずです。

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