アメリカのワシントンから、世界の経済を大きく揺り動かすビッグニュースが飛び込んできました。米与党・共和党の議会指導部は2020年01月14日、これまでの北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる、新しい経済の枠組みである「新協定(USMCA)」の実施法案を、今週中にも上院で採決する方針を明らかにしたのです。
この新協定は、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国間における関税を撤廃し、貿易をより活発にするための自由貿易協定となります。従来のNAFTAが抱えていた雇用流出などの課題を解消するために、デジタル化への対応や労働条件の厳格化といった現代的なルールが盛り込まれている点が特徴です。
すでに下院では法案が圧倒的な可決を迎えており、今回の上院でも与野党による賛成多数でスムーズに承認される見通しでしょう。これにより、長らく発効の壁となっていた米議会での承認手続きが、すべて完了することになります。北米の巨大な経済圏が、名実ともに新たなステージへと進む瞬間が目前に迫ってきました。
SNS上では、この劇的な進展に対して早くも多くの声が寄せられています。「ついに不確実性が解消されてビジネスがやりやすくなる」と歓迎するビジネスパーソンが目立ちます。その一方で、「自国の自動車産業への影響はどうなるのか」と、これからの具体的な変化を注視する冷静な意見も見られました。
新協定の承認がもたらす未来と編集部の視点
今回の承認手続きの完了は、保護主義的な政策を掲げてきたトランプ政権にとって、きわめて大きな政治的成果になると私は考えます。世界中で貿易摩擦への懸念が根強く残る中、まずは北米の主要国間で強固な結束を示したことは、市場に一定の安心感を与えるに違いありません。
しかし、この協定が実質的な経済成長へとつながるかどうかは、これからの各国の運用次第です。厳しい労働基準の適用によってコストが増加し、サプライチェーン(部品の調達から製造、販売に至るまでの一連の繋がり)の再構築を迫られる企業も出てくるはずでしょう。単なる歓迎ムードで終わらせず、その影響を注視する必要があります。
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