ポストGAFAはどこから生まれる?世界で激化するイノベーション覇権争いと日本の起業家が持つべき逆転の鍵

米国のシリコンバレーにひっそりと佇む伝説のガレージをご存じでしょうか。1998年9月4日にグーグルが初めて本社を構えたその場所は、わずか数台のパソコンから世界を変える偉大な一歩を踏み出しました。しかし今、そんな米国の輝かしいベンチャー精神に、大きな変化の波が押し寄せています。

巨大IT企業の代名詞である「GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)」の勢力は留まることを知りません。その一方で、肥大化した大企業ならではの意思決定の遅れや硬直化、いわゆる「大企業病」の兆候も囁かれ始めています。SNS上でも「かつてのハングリー精神が薄れているのではないか」といった声が多く聞かれます。

歴史を振り返ると、かつて王座に君臨したIBMがマイクロソフトに敗れ、そのマイクロソフトもスマホやクラウドの台頭で追いつめられました。このように、いつの時代も市場を活性化させたのは、既得権益に立ち向かう新興企業です。しかし現在は、GAFAの圧倒的な資金力による「青田買い」や、人材の独占が深刻な課題となっています。

近年開催された技術見本市でも、先進的な人工知能やあらゆるモノがインターネットに接続する「IoT」の分野は彼らの独壇場でした。圧倒的な壁を前に、閉塞感を覚えるクリエイターも少なくないでしょう。しかし、GAFAに対する独占禁止法の監視が世界的に強まる今こそ、米国以外の国々にとって最大のチャンスが巡ってきていると私は考えます。

特に猛追しているのが中国勢です。「BAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)」に加え、次世代を担うアプリ企業が急速に市場を拡大させています。東南アジアでは、一つのアプリで決済から配車までを完結させる「スーパーアプリ」を展開するグラブが台頭しており、地域に密着した利便性で巨大IT企業の侵入を阻む独自の生態系を築いています。

こうした世界の潮流の中で、我が国の挑戦も見逃せません。ミクシィの創業者である笠原健治氏は、2015年4月に家族向けの写真・動画共有サービス「みてね」を立ち上げました。SNS疲れが叫ばれる現代において、あえて発信相手を身内に限定する逆転の発想で、世界展開を視野に見事な快進撃を続けています。

画一的なグローバルサービスに疲れたユーザーの心を掴む戦略は、日本企業が世界で勝つための重要なヒントになるはずです。ネット社会が成熟した現代は、アイデア次第でどこからでも世界を狙える時代です。日本の起業家たちもリスクを恐れず、世界を変えるような熱い気概を持って、この変革の波に乗ることを期待して止みません。

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