2020年1月14日に開催された大相撲初場所の3日目は、早くも波乱の展開を迎えることになりました。前日に待望の白星を挙げた横綱の鶴竜関ですが、その勢いを維持することは難しかったようです。この日は北勝富士関との対戦に臨み、頭から鋭く当たって前方へ攻め立てたものの、本来の力強さが感じられませんでした。対戦相手に容易に残されてしまい、一気に主導権を握られる結果となったのです。
喉輪(のどわ)と呼ばれる、相手の喉元を押し上げて体勢を崩す強烈な技を仕掛けられると、鶴竜関の上体は簡単に起きてしまいました。最後は粘り負けする形で引いてしまい、勝負ありとなりました。喉輪は相撲において基本でありながら非常に効果的な攻め手ですが、これをまともに受けてしまった点に現在の苦境が表れています。秋場所や九州場所を連続で休場したことによる「相撲勘」の鈍りが懸念されましたが、本人が語る敗因は別のところにありました。
実は場所前に体調を崩した影響で、体重が著しく減少していたそうです。鶴竜関自身も「ちょっと痩せすぎで、相手に圧力が全く伝わっていない」と、もどかしさを滲ませながら語っていました。相撲における「馬力」とは、強靭な肉体から生み出される推進力や破壊力のことですが、体重減少によってこの最大の武器が失われている状態です。これでは本来の圧倒的な相撲を展開することは極めて難しいでしょう。
このショッキングな敗戦に対して、SNS上でもファンからの心配や悲しみの声が相次いで投稿されています。「明らかに体が小さく見えて痛々しい」「全盛期の馬力が戻るまで無理をしないでほしい」といった体調を気遣うコメントが溢れていました。横綱という最高位の責任感から出場を続けている姿には胸を打たれますが、万全ではない肉体で戦い続ける姿に、多くの人々がハラハラしながら見守っているのが現状です。
筆者の視点としては、横綱という立場ゆえの孤独な闘いと、肉体管理の過酷さを改めて痛感させられます。相撲は単なる技術の応酬ではなく、極限まで鍛え上げた体重と筋肉がぶつかり合う格闘技です。それゆえに、体調不良による一時的なウエイトの低下は致命傷になりかねません。鶴竜関には、結果を焦るあまり怪我を悪化させることだけは避けてほしいと切に願います。まずはしっかりと食べて体力を回復させ、本来の力強い相撲を取り戻してほしいものです。
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