2020年1月14日、東京・両国国技館で開催されている大相撲初場所は2日目を迎え、土俵上で誰もが予想しなかった劇的なドラマが巻き起こりました。前日に続く大金星を挙げたのは、人気と実力を兼ね備えた平幕の遠藤です。
今場所で2場所連続、通算44度目の頂点を目指す絶対王者の横綱・白鵬に対して、遠藤は果敢に攻め込みました。一瞬の隙を突いた見事な「切り返し」が決まると、最強の横綱が土俵に崩れ落ち、会場は割れんばかりの歓声に包まれています。
切り返しとは、相手の体体制を崩して自分の足を相手の足の外側に掛け、ねじ倒すようにして倒す決まり手のことです。この鮮やかな技術で見事に勝利をもぎ取った遠藤は、初日の横綱・鶴竜戦に続き、なんと2日連続で横綱を撃破しました。
初日から2日続けて横綱を倒して「金星(平幕の力士が横綱に勝つこと)」を獲得するのは、長い相撲の歴史において戦後3人目という歴史的な大偉業となります。1999年9月24日が開幕日だった秋場所で、栃東が達成して以来の快挙です。
この胸が熱くなる展開に、SNS上では「遠藤、本当に強すぎる!」「新年初の大興奮をありがとう」といったファンからの歓喜のコメントが溢れかえっています。トレンドワードにも名前が浮上するなど、日本中がこの話題で持ちきりです。
私は、今回の遠藤の勝利は単なる偶然ではなく、日頃の徹底した稽古と、横綱相手にも決して物怖じしない強い精神力が実を結んだ結果だと確信しています。こうした下位の力士が上位を脅かす姿こそが、大相撲の醍醐味ではないでしょうか。
一方で、他の注目力士たちの動きからも目が離せません。2場所連続の休場から復活をかける横綱・鶴竜は、成長著しい小結・阿炎をはたき込みで退け、初日の黒星から見事に立て直して連敗を阻止しました。
しかし、大関陣には波乱の展開が待ち受けています。期待の若き大関・貴景勝は、実力派の北勝富士の激しい一突きに屈して押し出され、今場所初めての黒星を喫することとなりました。
さらに厳しい状況に追い込まれたのが、負け越せば地位から陥落する「かど番」の局面を迎えている大関・豪栄道です。御嶽海の力強い寄りに圧倒され、逆転を試みるも一歩及ばず、初日から痛恨の2連敗を喫してしまいました。
対照的に、周囲からの期待を一身に背負う新関脇の朝乃山は、押し相撲が得意な玉鷲を背後から送り出し、冷静な試合運びで無傷の2連勝を飾っています。また、1場所での大関復帰という高い目標を掲げる関脇・高安も、嬉しい初白星を挙げました。
遠藤の快進撃によって、序盤から全く予測のつかない波乱に満ちた展開となった初場所ですが、主役たちの意地がぶつかり合う今後の土俵から、ますます目が離せそうにありません。
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