竹内製作所が2度目の下方修正!台風19号の爪痕と部品調達の課題から読み解く建機ビジネスの未来

長野県に本社を置き、世界に向けて小型建設機械を展開する「竹内製作所」の業績見通しに、大きな注目が集まっています。同社は2020年1月10日、2020年2月期の連結純利益が、前期に比べて25%も減少する85億円になりそうだと発表しました。従来の予想である87億円からさらに1億5000万円も下振れする形となり、通期見通しの下方修正は今期で2度目という苦しい状況を迎えています。SNS上でも「自然災害の影響がここまで響くとは」といった、驚きと懸念の声が広がっているようです。

今回の業績悪化を招いた最大の要因は、2019年10月に日本列島を襲った激しい台風19号にあります。この災害によって、同社に部品を供給するサプライヤー(部品調達先企業)が被災してしまいました。その結果、製造ラインに必要なパーツが届かなくなり、工場での生産台数が当初の計画を大きく下回る事態に陥ったのです。製品が作れなければ、どれだけ需要があっても販売を伸ばすことは難しく、売上高は1145億円と、わずか3.9%の微増にとどまる見込みとなっています。

一部の部品調達が滞ったことで、2019年9月から2020年2月期における生産や販売のボリュームは、当初の予定より約5%もマイナスとなる見通しです。本業の儲けを示す営業利益についても、22%減の120億円と厳しい数字が並びます。これは、届かなくなった部品の代わりを見つける「代替部品の調達」に余計なコストがかかったり、混乱した生産体制を立て直すための費用がかさんだりしたためで、製品を売ったときの収益性(採算)が著しく悪化してしまいました。

同時に発表された2019年3月から11月期までの決算を見ると、売上高は前年の同じ時期に比べて4%増の914億円、純利益は20%減の75億円でした。実は欧米市場を中心に、同社の強みである小型ショベルなどの建機需要は非常に堅調に推移しています。しかし、激しい競争の中で市場のシェアを拡大するために実施した値引きや、原材料費などの原価上昇が利益を大きく圧迫しました。海外での人気が高いだけに、足元の供給トラブルが本当に悔やまれます。

近年のものづくり産業において、1カ所の被災が全体をストップさせる「サプライチェーン(供給網)」の脆弱性は大きな課題です。今回の竹内製作所のケースは、災害リスクへの備えがいかに重要であるかを物語っていると言えるでしょう。とはいえ、欧米での根強いニーズという明るい兆しも見えています。ここからの挽回に向け、強靭な生産体制の再構築に期待したいところです。

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