世界最大の市場を誇る中国の電気自動車業界ですが、2019年は政府の補助金削減が響き、史上初のマイナス成長が懸念されるなど急ブレーキがかかりました。エコカーの販売比率は全体の約5%にとどまっており、一時の熱狂は落ち着きを見せています。しかし、中国の有力なEV新興メーカーである小鵬汽車の夏コウ総裁は、2020年から業界は新たな成長期へ突入すると力強く宣言しました。ネット上でも、この強気な姿勢に多くの自動車ファンが注目しています。
市場復活を確信する理由の1つが、米テスラをはじめとする外資系ブランドの本格的な参入です。テスラが上海で大規模な工場を建設しているほか、独フォルクスワーゲンや日本勢も生産体制の強化へ動いています。一見すると強大なライバルですが、夏総裁は市場の活性化によってEVそのものへの関心が高まり、自社にとっても大きなチャンスになると捉えていました。SNSでは「ライバルを敵視せず、市場を共に育てる視点が素晴らしい」と好意的な声が上がっています。
小鵬汽車は2020年の春に、同社初となるスポーツタイプのEVセダンを投入する計画を進めています。前年は1万5000台だった販売実績を、今年は3万から5万台へと一気に引き上げる強気の目標を掲げました。ユーザーの間では新型セダンのデザインや性能への期待感から、どのような仕上がりになるのかという書き込みが目立っています。単なる移動手段としての車ではなく、新しいライフスタイルを提案するEVとして、その一挙手一投足に熱い視線が注がれているのです。
そして、夏総裁が今後の成長の鍵として最も強調するのが、次世代の高速通信規格である5Gと人工知能の融合に他なりません。どれほど優れたモーターを搭載していても、最先端の自動運転技術がなければEVの付加価値は薄れてしまいます。瞬時に大容量のデータをやり取りできる5G環境が整備されてこそ、車載カメラやセンサーの情報を元にした安全な自動運転の判断が可能になるのです。補助金に頼る時代が終わり、本当の技術力が試される時代が幕を開けました。
これまでの自動車産業は、無数の部品を組み合わせるハードウェアの供給網が中心でした。しかし、これからは車がインターネットに常時接続するコネクテッドカーへと進化し、AIを核としたソフトウェアの繋がりが重要になっていきます。小鵬汽車は、同社に出資するアリババ集団やスマートフォン大手の小米といったIT企業との連携をさらに強化する方針です。ハードとソフトの天才たちが手を組むことで、未来のモビリティ開発が劇的なスピードで加速していくでしょう。
筆者は、この戦略こそが今後の自動車業界の勢力図を塗り替える決定打になると確信しています。日本企業が強みを持つ従来のモノづくりだけでなく、5GやAIを駆使したスマート化の波に乗れなければ、どれほど品質が高くても世界の競争から取り残されてしまうでしょう。小鵬汽車のスピード感あふれるイノベーションは、既存の自動車メーカーにとって大きな脅威であり、私たちが目にする未来の景色を劇的に変えてくれるワクワク感に満ちています。
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