厚生労働省が2020年01月22日に発表した2019年11月の「毎月勤労統計調査」の確報値によれば、私たちの生活に直結する「実質賃金」が前年の同じ時期と比べて0.6%減少したことが明らかになりました。従業員5人以上の事業所を対象としたこの調査は、働く人々のリアルな懐事情を映し出す鏡のようなものです。
ここで注目したい「実質賃金」とは、実際に受け取った給与の額面(名目賃金)から、物価の変動による影響を差し引いて計算した指標を指します。つまり、いくら給与の額が変わっていなくても、物価が上がればこの数値はマイナスになり、私たちが実際に買えるモノやサービスの量が減ってしまったことを意味するのです。
今回の確報値は、先に公表されていた速報値の0.9%減という数字に比べると、幸いにも下げ幅が縮小する結果となりました。少しだけ持ち直したような印象を受けますが、依然としてマイナス圏を脱していないのが現状です。このニュースに対してSNS上では、「給料が上がらないのに消費税増税や物価高が響いて生活が苦しい」といった、悲痛な声が相次いで寄せられています。
統計の数値が上方修正されたことは一見ポジティブに思えますが、現場で働く人々の体感としては、実質的な購買力が落ちている事実に変わりはありません。政府には、単なる数字の推移だけでなく、生活者の目線に立った実効性のある景気刺激策や、持続的な賃上げを後押しする仕組み作りを強く求めたいところです。
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