2020年01月23日、大相撲初場所は11日目を迎え、土俵の上で歴史的な熱戦が繰り広げられました。今場所の主役となっているのは、番付の上位ではない「平幕(ひらまく)」の正代と徳勝龍の2人です。平幕とは、横綱や大関、関脇、小結といった三役(さんやく)以外の幕内力士を指します。実力派がひしめく中で、この2人がわずか1敗という驚異的な成績で首位をがっちりとキープしました。
正代は新小結の大栄翔を力強い押し出しで破り、徳勝龍も碧山を息詰まる攻防の末に突き落としで退けています。日本相撲協会の広報部によれば、11日目を終えた時点で平幕の2力士が優勝争いのトップに立つのは、実に1956年の夏場所以来となる64年ぶりの快挙だそうです。この劇的な展開に、SNS上では「これだから相撲観戦はやめられない」「歴史の目撃者になっている気分だ」といった興奮の声が溢れ返っています。
大関・貴景勝も2敗で猛追!上位陣の意地と崖っぷちの攻防
平幕の快進撃が目立つ一方で、看板力士である大関の貴景勝も宝富士を危なげなく押し出し、2敗を守ってピタリと追走しています。ここからの逆転優勝に向けて、並々ならぬ執念が感じられる見事な相振る舞いでした。さらに平幕の豊山と輝の2人も2敗を維持しており、賜杯の行方は全く予想がつかない混戦模様を呈しています。筆者としては、実力が伯仲した今場所のサバイバルレースこそ、大相撲の醍醐味が詰まっていると感じます。
その一方で、負ければ大関の地位から落ちてしまう「かど番」を迎えている豪栄道は、関脇の高安を寄り切りで下して4勝7敗としました。なんとか踏みとどまったものの、後がない厳しい状況に変わりはありません。また、新関脇として注目を集める朝乃山は人気者の炎鵬に押し出され、ともに6勝5敗となっています。こうした明暗がはっきりと分かれるドラマチックな展開も、多くの観客を魅了してやまない理由でしょう。
十両では元大関・照ノ富士が驚異の11連勝で独走中
幕内の激闘に負けず劣らず、十両の土俵でも素晴らしいドラマが生まれています。かつて最高位の大関まで登り詰めながらも、怪我や病気によって一時は序二段まで番付を下げた照ノ富士が、今場所は開幕から無傷の11連勝を達成しました。圧倒的な強さで単独トップを突き進んでおり、その不屈の精神には誰もが胸を熱くさせられます。復活へ向けて突き進む彼の姿は、多くのファンに勇気を与えているに違いありません。
歴史的な記録が生まれた2020年01月23日の11日目を終え、初場所はいよいよ終盤戦へと突入していきます。64年ぶりの珍事となった平幕2人の並走がこのまま続くのか、それとも大関の貴景勝ら2敗勢が意地を見せて逆転するのか、一瞬たりとも目が離せません。大相撲の伝統と新時代へのエネルギーが交錯する土俵のドラマを、私たちは最後まで熱い視線で見守り、声援を送り続けたいものです。
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