2020年01月13日、待望の大相撲初場所が初日を迎え、新関脇として土俵に上がった朝乃山が激しい攻防の末に見事な白星を挙げました。対戦相手は過去の対戦成績で苦戦を強いられていた難敵の御嶽海です。立ち合いの瞬間、朝乃山は激しく押し込まれ、相手の引き技に体勢を崩しかける絶体絶命のピンチを迎えました。しかし、ここで驚異的な粘り腰を発揮して踏みとどまります。一瞬の隙を逃さずに反転攻勢へ転じると、自らの得意とする「右四つ」の形に相手をがっちりと組み止めました。
そのまま力強く引き付け、豪快に寄り切る姿はまさに圧巻の一言に尽きます。「危ない局面でしたが上手く反応できました。手を休めると相手のペースになるため、攻め続けることを意識しました」と、朝乃山は興奮冷めやらぬ表情で語っています。右四つとは、お互いが右腕を相手の脇の下に差し入れ、左手で相手の回しを掴む絶好の攻撃型のことです。この型に入った瞬間の朝乃山の安定感と破壊力は、今後の球界を背負って立つ器であることを強く証明していると言えるでしょう。
過去に1勝3敗と負け越していた御嶽海は、大関候補の筆頭とも言える実力派の先輩です。前年の九州場所でも完敗を喫し、優勝争いから脱落させられた苦い記憶が残る因縁の相手でした。これに対して朝乃山は「過去の黒星を気にしていては身体が動きません。新年を迎えたので気持ちを切り替え、集中して臨みました」と力強く振り返っています。精神的な壁を乗り越え、リベンジを果たしたその姿からは、新関脇としての大きな成長と頼もしさがひしひしと伝わってきます。
インターネット上のSNSでも、この劇的な勝利に多くのファンが沸き立ちました。「初日から手に汗握る名勝負だった」「朝乃山の粘りと執念が素晴らしすぎる」といった称賛の声が溢れています。さらに「今年こそは大関の座を掴み取ってほしい」という熱いエールも多数寄せられ、期待値は最高潮に達している様子です。ピンチをチャンスに変える彼の相撲スタイルは、観る者の心を一瞬で掴む不思議な魅力に満ち溢れており、今場所の主役になる予感を強く抱かせます。
前年の夏場所での幕内初優勝を皮切りに、九州場所では新小結で11勝を挙げて技能賞を獲得するなど、まさに飛躍の1年を過ごした朝乃山。大関昇進がはっきりと視野に入った2020年は、年始から並々ならぬ決意で過酷な出稽古を重ねてきました。しかし、その道のりは決して平坦なものではありません。田子ノ浦部屋では引退後1年が経過した荒磯親方に1勝16敗と圧倒され、時津風部屋でも横綱鶴竜や照ノ富士に圧倒され、一時は立ち合いの不調に悩む姿も見られました。
こうした高い壁にぶつかりながらも、本場所で見事な修正能力を見せた点に朝乃山の真の強さがあります。「自分の型は警戒されているので、最初から上手を狙うのではなく、立ち合いでいかに押し込めるかが重要です」と本人は冷静に分析しています。稽古場での悔しさを本番の強さに変える圧倒的な勝負強さこそ、彼がスターである証拠です。発展途上だからこそ伸び代は無限大であり、この初場所でどこまで白星を積み重ねるのか、一瞬たりとも目が離せません。
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