【2020年3月期】中部企業の決算発表が本格化!米中摩擦の影と5Gが握る業績底入れのシナリオ

日本経済を牽引するモノづくりの中心地、中部地方の主要企業における2019年4月から12月までの決算発表が、いよいよ本格的なシーズンを迎えます。今回の発表において最大の注目ポイントとなるのは、長引く世界的な不況の中で「業績の底入れ」がいつ実現するのかという点でしょう。

現在、アメリカと中国の間で続く貿易摩擦の長期化に伴い、多くの企業が設備投資に対して慎重な姿勢を崩していません。さらに、国内の個人消費も力強さを欠いているのが現状です。SNS上でも「先行きが見えない中で各社がどのような数字を出してくるのか不安だ」といった、行く末を懸念する声が数多く上がっています。

中部地方の経済を支える自動車業界では、2020年1月31日に大手部品メーカーであるデンソーやアイシン精機が決算を公表する予定です。そして、業界の巨人であるトヨタ自動車は2020年2月6日に発表を控えており、これらの動向から目が離せません。

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設備投資の冷え込みと5Gがもたらす一筋の光

一方で、工場などで使われる機械を製造する設備投資関連の業界は、非常に厳しい経営成績が予想されています。ここで重要になる専門用語が「工作機械受注額」です。これは製造業の景気を測る重要な指標ですが、現在は15カ月連続で前年の実績を下回るという異例の事態に陥っています。

国内外で投資を手控える動きが広がった結果、注文の総額が前年の同じ時期と比べて3割以上も減少する深刻な落ち込みが続いているのです。しかし、悲観的なニュースばかりではありません。昨年末あたりから、次世代の高速通信規格である「5G」の普及を追い風に、ある分野に明るい兆しが見え始めています。

それが半導体関連の市場です。需要と供給のバランスが改善しており、特に中部地域には独自のセラミック技術を活かした半導体素材を得意とする企業が数多く集まっています。ネット上では「5G特需によって一気に景気が回復してほしい」と、新技術への大きな期待感を寄せる書き込みが目立っていました。

製造業の苦境から見据える未来への展望

中部を代表する主要企業136社の2020年3月期通期における純利益、つまり最終的な儲けの総額は、前の期と比べて0.7%の減少にとどまる見込みです。ただし、その中身を覗くと、日本のお家芸である製造業79社に関しては、なんと10.8%もの大幅な減益という厳しい予測が立てられています。

ここで私は、この局面こそが未来への投資の格好のチャンスであると考えます。確かに現在の数字は厳しいものですが、5G関連の需要がこれからの業績回復を引っ張っていく可能性は十分にあります。企業には目先の減益に怯むことなく、最先端技術への投資を果敢に続けてほしいと切に願う次第です。

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