投資家が注目!2020年3月期から有価証券報告書が激変、企業の「見えない価値」を見抜く新常識とSEO対策

投資家の間で今、有価証券報告書、通称「有報」の劇的な変化が大きな話題となっています。SNS上でも「これからは企業の本当の実力が見えやすくなる」「飾った言葉ではなく本音が知りたい」といった声が続々と上がっており、市場の関心は最高潮に達している状況です。

実は2020年3月期から、有報の開示内容が一段と充実することになりました。これまでの有報は形式的な記述が多く、経営者の本音が伝わりにくいという不満が投資家から漏れていたのです。そこで金融庁が重い腰を上げ、上場企業に対して記載内容の大幅な拡充を促す流れが本格化しました。

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経営者目線で語られる「非財務情報」の重要性

あずさ監査法人のパートナーである大槻桜子氏によると、今回の改革で最も変わるのは有報の前半部分です。ここには、業績などの数字には表れない「非財務情報(企業の経営方針や事業が抱えるリスクなど)」が記載されます。これからは、経営者が現状をどう捉えているかという「経営者目線」の記述が強く求められるでしょう。

さらに、減損会計(資産の価値が下がった際に帳簿価格を減らす処理)や引当金といった、財務諸表を作成する上での「仮定や見積もり」の根拠も説明対象となります。これによって、他社を真似たような画一的な文章から、各企業の個性が滲み出るリアルな内容へとシフトしていくと予想されます。

ブランドや技術力という「無形資産」が企業価値を決める時代

なぜ、これほどまでに数字以外の情報が重視されるのでしょうか。その背景には、企業の価値を決める要素が変化したことがあります。米国市場のデータでは、ブランドや技術力といった「無形資産(形のない資産)」が企業価値に占める割合が、かつての約17%から8割以上にまで跳ね上がっているのです。

現在の投資家は、現金や土地といった目に見える資産よりも、こうした目に見えない価値をベースに投資判断を下しています。そのため、企業の未来を予測するための基盤として、非財務情報の充実が急務となりました。すでに一部の先進的な企業は、自主的にこれらをまとめた統合報告書を発行しています。

大切なのはマーケットに「不意打ち」を与えないこと

大槻氏は、企業がこれに対応するコツとして「重要性」と「簡潔性」、そして「情報の結合性」を挙げています。開示される情報がバラバラでは読み手が混乱してしまいます。突然の巨額損失で市場を驚かせる「サプライズ」を回避するためにも、良い情報と悪い情報をバランスよく出す姿勢が不可欠です。

この改革は、企業の大小に関わらず本質的な中身が問われます。あるディスカウントスーパーの有報では、宅配手数料の設定に対する反省や値下げの検討といった経営者の生々しい思考が開示され、高い評価を得ました。綺麗に整えられた一般論よりも、読み手の知りたい欲求に真摯に応える姿勢こそが心を打つのでしょう。

編集部EYE:情報開示は「守り」ではなく「攻め」の経営戦略へ

海外、特に欧州では10年も前からこの取り組みが進んでおり、日本はやや出遅れている印象を拭えません。しかし、今回の有報改革は単なる制度への対応にとどまらず、日本企業が自らの強みを再発見する絶好のチャンスだと私は確信しています。

情報をいつでも高品質に引き出せる社内体制を整えることは、不祥事の抑止力になるだけでなく、結果として企業価値の向上に直結するはずです。これからの企業には、情報開示を義務ではなく、投資家をファンにするための重要な「経営戦略」として捉え直す前向きな姿勢を期待したいところです。

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