不登校の小中学生が過去最多に!教育機会確保法で変わるフリースクールの出席扱いと学校教育の未来

全国の小中学校で学校に通うことが難しいと感じる子どもたちが急増しています。文部科学省が発表したデータによると、2018年度の不登校の小中学生は約16万4000人に達し、わずか5年間で4割近くも増加しました。これほどまでに学校を離れる選択をする児童や生徒が増えている背景には、いったいどのような変化があるのでしょうか。長年にわたり子どもたちの学びを支えてきた現場からは、従来の義務教育の枠組みにとらわれない柔軟な姿勢を求める声が上がっています。

不登校の支援に取り組む専門家は、親世代の意識改革を大きな理由に挙げています。かつては「何が何でも学校に行くべきだ」という風潮が主流でしたが、現在の若い保護者の間では、フリースクールといった学校以外の選択肢も肯定的に受け入れられるようになりました。インターネット上のSNSでも「無理をして心や体を壊すくらいなら、別の場所で自分らしく学んだほうが良い」といった共感の声が多数寄せられており、社会全体の価値観が大きくシフトしている様子がうかがえます。

こうした動きを後押しするのが、2016年に成立した「教育機会確保法」です。この法律は、学校以外の多様な学びの場が持つ重要性を国が正式に認めたもので、不登校の子どもたちへの支援を義務づけています。さらに2019年10月には文部科学省の通知が改定され、籍を置く学校へ復帰する意思がなくても、校長の判断でフリースクール等での学習を「出席」として扱える仕組みが明文化されました。

また、少子化が進んだことで、子ども一人ひとりが周囲の大人の期待を過剰に背負い込み、プレッシャーを感じやすくなっているという指摘も存在します。10代の痛ましい自殺が増加傾向にある現代において、つらい環境から身を守ることは最優先されるべき課題でしょう。学校以外の場所で安心して過ごせる環境の構築が急務となる中、行政と民間が手を携えた「公民連携」という新しいアプローチが注目を浴びています。

具体的な先進事例として挙げられるのが、東京都世田谷区教育委員会が2019年2月に開設した不登校特例の支援施設「ほっとスクール希望丘」の取り組みです。この施設は民間のノウハウを最大限に活かすため、運営が専門のNPO法人に委託されました。ここでは子どもたちの自主性が何よりも尊重されており、週に一度の話し合いを通じて、自分自身で日々の活動スケジュールを決める独自のスタイルが導入されています。

毎日多くの利用者が思い思いの時間を過ごすこの施設には、全国の自治体から視察が相次いでいます。しかし、こうした民間との共同歩調はまだ始まったばかりであり、さらなる受け皿の拡充が求められます。現在の学校教育は、発達障害の有無や家庭環境の違いといった、生徒たちの多様化する個性を十分に受け止めきれていない側面が否定できません。今こそ画一的な指導法を見直し、学校のあり方そのものを柔軟に変革していくべき時期が到来しているのではないでしょうか。

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