中東の未来を大きく左右するかもしれない緊迫の一日が始まろうとしています。アメリカのドナルド・トランプ大統領は2020年01月27日、ホワイトハウスで記者団に対して、これまで温めてきたイスラエルとパレスチナに関する新しい中東和平案をいよいよ公表すると発表しました。公開されるタイミングは、米東部時間の2020年01月28日正午、日本時間では2020年01月29日午前02時となる見込みです。世界中の外交関係者が固唾をのんで見守る中、その内容に大きな注目が集まっています。
今回の発表に向けて、トランプ大統領は精力的なトップ外交を展開しました。2020年01月27日にはイスラエルのネタニヤフ首相をホワイトハウスへ迎え入れて首脳会談を行ったほか、野党を率いるガンツ元軍参謀総長とも個別に顔を合わせ、両者に和平案の詳細を丁寧に説明したとされています。トランプ大統領は、2020年01月28日にも改めてネタニヤフ首相と協議を重ねる予定であり、この一連の動きからは、トランプ政権が何としてでもこの計画を前進させたいという並々ならぬ執念がひしひしと伝わってくるようです。
しかし、今回の提案は早くも大きな波紋を呼んでいます。というのも、中身はイスラエル側にかなり歩み寄った、偏った内容になっている可能性が極めて高いからです。長年対立を続けているパレスチナ側が、この条件を素直に受け入れるとは到底考えられません。記者団から、イスラエルと将来のパレスチナ国家が互いを認め合って共に生きる「2国家共存」の理念が含まれているのかを問われたトランプ大統領は、「もうすぐ分かる」と言葉を濁しており、その不透明さが不安をより一層かき立てています。
SNS上では、この電撃的な動きに対して早くも膨大な意見が飛び交っています。「長年の膠着状態を打破する一歩になってほしい」と期待を寄せる声がある一方で、「パレスチナ側の意向を無視した一方的な計画では、かえって火に油を注ぐだけではないか」といった厳しい懸念の声も数多く見られます。このように世論が二分される中、トランプ大統領自身は「多くのアラブ諸国がこの案に賛同してくれている」と自信をのぞかせており、和平の実現に向けた強い意欲をアピールすることに余念がありません。
インターネットメディアの編集者としての視点から言わせていただければ、今回の和平案はあまりにもイスラエル寄りであり、真の和平解決からは遠ざかっているように思えてなりません。パレスチナ側の主権や民族としての尊厳を軽視したまま進められる交渉は、本当の意味での安定をもたらさないでしょう。アメリカが「仲介者」としての公平な立場を失ってしまえば、中東地域における緊張はむしろこれまで以上に高まってしまう恐れがあります。ビジネスライクなディール(取引)の危うさを強く感じる局面です。
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