日本が世界に誇る高級食材の最高峰といえば、口の中でとろけるような食感が魅力の「和牛」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そんな私たちの自慢である和牛の美味しさを支える貴重な精子や受精卵といった「遺伝資源」を守るため、農林水産省が大きな一歩を踏み出しました。農水省は2020年01月20日に開催された有識者委員会において、遺伝資源の保護を劇的に強化する新しい法律の制定に向けた中間とりまとめ案を大筋で了承したのです。
このニュースに対し、SNSなどインターネット上では「日本の宝である和牛を守るために絶対必要な措置だ」「もっと早く法整備を進めるべきだった」といった、政府の迅速な対応を支持する声が多数寄せられています。さらに「不正な流出は断固として許してはならない」という厳しい意見もあり、国民の関心の高さがうかがえるでしょう。農水省は今後、具体的な法案を作成した上で、2020年の通常国会へ提出するべく急ピッチで作業を進める方針を示しています。
知的財産としての価値を守る!新法がもたらす強力な規制力
今回の新法で極めて重要なポイントは、和牛の遺伝資源を単なる家畜の細胞ではなく、特許などと同じ「知的財産」として明確に位置付けた点にあります。知的財産とは、人間の知的な活動によって生み出されたアイデアや技術など、財産的な価値がある情報のことを指す言葉です。長年にわたり日本の生産者が血のにじむような努力を重ねて改良してきた和牛の血統は、まさに国宝級の知財であり、これを不正競争防止法に近い仕組みで厳重に守っていくことになります。
具体的な規制内容としては、家畜の品種改良を行う事業者間で交わされた契約の範囲を超えて、勝手に転売する行為などが厳しく禁止される見込みです。また、海外への不正な持ち出しだけでなく、万が一不正に取得された遺伝資源を使って生まれてしまった子牛の流通までも幅広く網をかける画期的な内容となっています。被害を受けた事業者が、不正な利用を辞めさせるよう求めることができる「差し止め請求権」が認められるのも大きな進歩です。
さらに、悪質なケースに対しては刑事罰を科す方針も盛り込まれており、これまでのぬるい管理体制を一新する強い姿勢が感じられます。私自身の見解としても、ルールを破った者に対して厳罰を処すことができる明確な法的根拠を作ることは、これ以上の技術流出を防ぐ上で必要不可欠だと考えます。日本が誇るべきおいしい文化と、それを支える農家の方々の血と汗の結晶を保護するためにも、この新法が持つ抑止力には大いに期待したいところです。
世界で高まる和牛人気と、見え隠れする不正流出のリスク
なぜ今、これほどまでに和牛の保護が急がれているのでしょうか。実は、欧米やアジアといった海外の国々において、日本の和牛に対する需要は爆発的な高まりを見せており、農林水産物や食品の輸出を牽引するエースとして期待されています。しかし、その人気の裏では、和牛の貴重な遺伝資源が不正に中国へ持ち出されそうになるといった、日本の農業基盤を揺るがしかねない深刻な大事件も実際に発生してしまいました。
世界中から狙われるほどの高い価値があるからこそ、国を挙げたガードを固めるのは当然の義務と言えます。ブランドを守ることは、日本の畜産業の未来を守ることに直結するでしょう。政府には、一刻も早く実効性のある強力な法案を完成させ、日本の宝である和牛の価値を国際社会で盤石なものにしてもらいたいと強く願っています。
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