国内外で駐車場ビジネスを幅広く展開している日本駐車場開発が、2019年8月から2020年1月期にかけての最新の業績見通しを発表しました。今回の決算予想では、主力である駐車場事業が非常に好調を維持している一方で、最終的な純利益については減少する見込みであることが明らかになっています。一見すると複雑な数字の動きですが、その背景には同社が手掛ける多様な事業の「明と暗」がくっきりと映し出されているのです。
まず、主軸である駐車場の運営ビジネスに目を向けると、日本国内だけでなく海外市場でも新しい管理物件の獲得が順調に進んでいる模様です。すでに運営を行っている既存の駐車場についても、稼働率の向上や料金プランの見直しといった収益性の改善が着実に成果を結んでいます。このように基盤となる本業ががっちりと利益を稼ぎ出している点は、投資家にとっても非常に安心できる好材料と言えるのではないでしょうか。
さらに、同社が注力しているスキー場ビジネスでも、興味深い変化が起きています。これまでは冬のイメージが強かったウィンターリゾートですが、大型の遊具や開放的なテラス席を新たに設置したことで、夏のグリーンシーズンにおける集客力が劇的にアップしました。近年は地球温暖化による雪不足が深刻な問題となっていますが、人工降雪機を積極的に導入して対策を強化しており、懸念されるリスクを最小限に抑える構えです。
こうした戦略が功を奏し、日本を訪れる外国人観光客、いわゆる「インバウンド」の利用も順調に拡大しています。日本の美しい雪質や整備されたリゾート環境は海外でも評価が高く、今後も重要な収益源となるに違いありません。ネット上のSNSでも「雪が少なくても滑れる工夫があるのは嬉しい」「夏場のテラスがおしゃれで家族連れにも良さそう」といった、前向きな口コミが多数寄せられており、一般消費者の関心も高まっています。
その一方で、今回の決算で「最終減益」、つまり最終的な税込みの純利益が前年を下回る予測となった理由についても知っておく必要があります。これは前年の同じ時期に、税金負担を軽減させる「税効果会計」と呼ばれる会計上の仕組みが適用され、利益が一時的に大きく膨らんでいたことへの反動が主な原因です。本業の儲けを示す営業利益そのものはしっかりと増えているため、企業の稼ぐ力が衰えたわけではない点に注目すべきでしょう。
しかし、懸念材料が全くないわけではありません。グループ子会社が手掛けているテーマパーク事業については、アトラクションの安全点検をこれまで以上に厳格化したことや、あいにくの悪天候に見舞われたことが重なり、客足が伸び悩む結果となりました。安全性の向上はテーマパーク運営において最優先されるべき事柄ですが、一時的な稼働率の低下が全体の足を引っ張る形になったのは、少々もったいない印象を受けます。
編集部としては、今回の決算予想は決して悲観する内容ではないと捉えています。天候に左右されやすいレジャー事業のリスクを、景気に左右されにくい堅実な駐車場事業がしっかりとカバーするビジネスモデルは非常に安定的です。テーマパークの安全対策も長期的なブランド価値を高めるためには不可欠な投資であり、今後はすべての事業が噛み合うことで、さらなる持続的成長が期待できるのではないでしょうか。
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