中国電力が描く2030年度の未来予想図!島根原発再稼働と新市場開拓で経常利益600億円へ挑む

中国電力が2020年1月31日に発表した長期経営計画が、エネルギー業界内外で大きな注目を集めています。同社は2031年3月期に向け、連結経常利益を現在の予想から1.7倍も跳ね上げる「600億円超」という高い目標を掲げました。この大胆なビジョンの背景には、徹底した経営効率化と、変化する電力市場を見据えた攻めの戦略が存在します。

この壮大な計画の鍵を握るのが、現在審査が進められている島根原子力発電所2、3号機の稼働です。さらに、現在建設中である出力100万キロワットを誇る三隅石炭火力発電所2号機の運転開始も前提に組み込まれました。なお、建設計画中の上関原子力発電所については今回の計画に含んでおらず、不確定要素を排除した現実的な着地点を探っている印象を受けます。

同社では、建設から40年が経過した老朽化火力発電所が2023年ごろに全体の約5割に達する見込みです。そこで、原発の稼働に合わせてこれら古い発電所を「スクラップ・アンド・ビルド」、つまり解体と新設によって刷新する方針を固めました。これにより発電効率が飛躍的に向上し、膨大なコスト削減につながる点は非常に合理的な選択だと言えるでしょう。

清水希茂社長は、中国地方での電力需要が減少傾向にある現実を真摯に受け止めています。しかし、その一方で「電力業界を取り巻く新市場が立ち上がろうとしている」と語り、営業エリア外での拡販に強い意欲を示しました。今後は市場での直接取引や、発電能力そのものを売買する「容量市場」という新たな仕組みをフルに活用していく方針です。

ここで注目したい「容量市場」とは、将来の供給力をあらかじめ確保するために、発電できる状態そのものに価値を見出して取引する新しい市場のことです。人口減少に伴って地域内の需要が細る中、海外での発電事業や新規ビジネスへの挑戦で利益を上積みする戦略は、まさに時代に即した賢明な経営判断ではないでしょうか。

SNS上では「原発再稼働が前提の計画には不安も残る」という慎重な意見が見られる一方、「火力刷新によるコストカットは応援したい」「新市場への挑戦は株主として期待大」といったポジティブな声も上がっています。地域密着型企業から、エリアの壁を越えたエネルギー企業へと脱皮を図る中国電力の今後に、大きな期待が寄せられています。

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