大手アパート賃貸企業のレオパレス21が、苦境からの脱出に向けて大きな一歩を踏み出しました。同社が2020年2月7日に発表したデータによると、2020年1月時点の物件入居率は80.19%を記録したとのことです。これは、賃料収入がオーナーへの支払いを下回る、いわゆる「逆ざや」の危険水準とされていた80%のラインを4カ月ぶりに上回ったことを意味しています。
このニュースを受けてSNS上では、「一時はどうなるかと思ったけれど、少し安心した」「引っ越しシーズンを前に持ち直してきたのはすごい」といった、安堵や驚きの声が多数寄せられていました。一連の施工不良問題によってストップしていた物件の安全調査や補修作業が着実に前進し、再び入居者を募集できる部屋が増加したことが今回の好結果につながったのでしょう。
ここで注目したいのが、同社が採用している「サブリース」というビジネスモデルです。これは、不動産会社がアパートのオーナーから建物を一括して借り上げ、それを一般の入居者に転貸(また貸し)する仕組みを指します。入居率が下がってもオーナーへ支払う賃料は発生するため、今回の入居率80%超えの達成は、企業の財政基盤を維持する上で極めて重要な意味を持っています。
同社によると、2019年10月にすべての建物の調査が完了して以降、毎月およそ1万戸というハイペースで募集物件を増やしているそうです。特に心強い味方となっているのが、契約全体の約6割を占める企業向けの法人契約であり、ビジネス層からの根強い需要が復活を力強く支えています。同社の宮尾文也社長も、問題発生前の伸び悩んでいた時期を脱し、確かな手応えを感じていると語りました。
しかし、本当の勝負はこれから始まるでしょう。今後の業績が本格的に回復するかどうかは、引っ越しの繁忙期となる2020年3月に、目標である入居率85%を達成できるかどうかにかかっています。もしこの計画が未達に終われば、経営の立て直しを厳しく求める株主たちからの風当たりが、再び強まることは避けられません。まさに今が、企業の信頼を取り戻せるかどうかの正念場です。
ただ、筆者は今回の反転攻勢をポジティブに捉えています。トラブルに対して誠実な調査と改修を進めた姿勢が、法人顧客の信頼を再び勝ち取りつつある何よりの証拠だからです。さらに同社は、2020年2月7日にすべての事業を根本から見直す方針を打ち出しました。他社との業務提携なども視野に入れた新しい戦略が2020年4月にも公表される予定で、今後の動向から目が離せません。
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