【日銀人事異動】新型肺炎の危機に立ち向かう!「中国通」新国際局長・福本智之氏の起用がもたらす金融政策の未来とSNSの期待感

2020年2月4日の衆院予算委員会において、日本銀行の黒田東彦総裁は新型肺炎がもたらす経済への深刻な影響について強い警戒感を示しました。かつて2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が大流行した時代と比較して、現在の中国経済はあまりにも巨大化しているからです。当時の世界GDPに占める中国の割合はわずか4%でしたが、現在では16%にまで急拡大しました。世界第2位の経済大国であり、日本の隣国でもある中国の動向は、我が国の金融政策をも大きく左右する最重要事項といえるでしょう。

こうした緊迫した状況を背景に、日本銀行は2020年1月31日付で非常に象徴的な人事を発令したのです。海外の経済分析や各国の中央銀行との連携、そして国際会議の舞台回しを主導する「国際局長」のポジションに、日銀きっての中国通として知られる福本智之氏が抜擢されました。これまで国際局長といえば、欧米の金融市場に精通したエリートたちが歴代その椅子を占めてきた、いわば「欧米畑の牙城」だったのです。今回の人事異動は、日銀上層部がアジア、とりわけ中国をいかに重視しているかの強力なメッセージに他なりません。

新局長に就任した福本智之氏は1989年に日本銀行へ入行後、香港への留学や中国の日本大使館勤務を経て、2012年から3年間にわたり北京事務所長を務め上げた人物です。流暢な中国語を操るだけでなく、自ら現場に足を運んで構築した圧倒的な中国人脈は、日銀内でも高く評価されています。SNS上でも「これほどの実力派が国際局長になるのは心強い」「いよいよ日銀の本気度が伝わってくる」といった好意的な反響が相次いでおり、この未曾有の危機において彼の手腕にかかる期待は日に日に高まっています。

実はこれまで、日銀の北京事務所長を経験した優秀な人材は、退職後に大学教授や民間シンクタンクへと新天地を求めて流出してしまうケースが目立っていました。いわば「民間に引っ張りだこの貴重な財産」を、組織内に引き留めて活用しきれなかった歴史があるのです。だからこそ、福本氏がこの緊迫した局面に国際局長という要職へ就任した意義は極めて大きいと私は考えます。単なる親中派という枠組みを超え、中国当局の本音や政策の裏側を冷徹に読み解くリーダーが、今の日本には絶対に不可欠だからです。

現在、中国の武漢市で発生した新型肺炎は収束の兆しが見えず、世界的なヒト・モノ・カネの停滞を引き起こしています。中国人民銀行は2020年2月3日に総額1兆2000億元という巨額の資金供給を行いましたが、債務問題を抱える中国がこれ以上の景気刺激策を打てるかは不透明な情勢です。さらに中国は「デジタル人民元」の発行準備を着々と進めており、日銀も欧州中央銀行(ECB)などと中央銀行デジタル通貨(CBDC)の共同研究を急いでいます。国際標準の覇権争いでも、リーダーシップが試されるでしょう。

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