建設ラッシュの裏で大激論!セメント・生コン値上げ交渉の行方と建築業界への影響

街を見渡せばあちこちで再開発が進む今日このごろですが、建設現場を支える重要な資材の周辺で、今まさに静かな、しかし激しい交渉が繰り広げられているのをご存じでしょうか。建物の基礎となる「生コン(生のコンクリート)」、そしてその原材料であるセメントの価格を引き上げようとする動きが活発化しています。SNS上でも「これ以上資材が上がるとマイホームの夢が遠のく」「インフラ維持には適正価格が必要だ」といった、これからの暮らしへの影響を心配する声が数多く上がっているのです。

セメント製造の大手各社は、およそ2年前から1トンあたり1000円という大規模な価格改定を掲げてきました。しかしながら、実際に生コンメーカーなどの需要家、つまり資材を必要とする側が受け入れた金額は300円から500円程度にとどまっているのが現状です。さらに、一部の生コンメーカーにいたっては、この引き上げ自体を完全に拒絶する姿勢を見せています。こうした状況を受け、セメント各社は価格改定を拒む顧客に対して、粘り強い交渉を今も継続している最中なのです。

業界大手の太平洋セメントで指揮を執る不死原正文社長は、およそ8割の顧客が今回の価格改定に応じたと明かした上で、今後も交渉の手を緩めない方針を強調しています。また、現時点で約9割の顧客との合意を取り付けている住友大阪セメントの関根福一社長も、2019年度はこれまで以上に真剣な態度で協議に臨んでおり、2020年3月末までにすべての需要家への完全な浸透を目指すと熱く語りました。各社のトップからは、決して妥協しない強い決意がひしひしと伝わってきます。

セメントや生コンの業界内に、他の建築資材と比較して「体積や重量あたりの単価がまだ安すぎる」という共通認識が存在することも、強気な姿勢の背景にあるようです。現在は都市部の再開発にやや遅れが見られ、足元の出荷数が急減するなど建設市場全体には停滞感が漂っています。それでもメーカー側が値上げの看板を下ろさないのは、将来的な供給体制の維持や、製造コストの上昇をこれ以上自社だけで吸収するのは限界だという、切実な防衛策であるとも言えるでしょう。

編集部としては、この価格交渉の行方は単なる企業間の問題ではなく、私たちの未来の街づくりに直結する重要な岐路であると考えます。急激なコスト上昇は建設費の高騰を招き、巡り巡って新築マンションの価格や公共事業の予算を圧迫するリスクを孕んでいるのは事実です。その一方で、災害に強い安全なインフラを維持するためには、製造現場が健全な利益を得ることも無視できません。双方が納得できる着地点を見出せるのか、今後の展開から目が離せません。

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