九州経済の冷え込みが鮮明に?消費増税と中国景気減速が及ぼす2019年冬の景況感悪化の真相

2019年12月11日、九州の経済界に冷たい風が吹き抜けました。九州財務局と福岡財務支局が発表した最新の「法人企業景気予測調査」によれば、10月から12月期における九州全域の景況感が、南北ともに大幅なマイナスへと転じていることが明らかになったのです。このニュースに対し、SNS上では「増税後の買い控えを肌で感じる」「地方経済の体力が心配だ」といった、生活実感に根ざした不安の声が相次いで投稿されています。

今回の調査結果を読み解く鍵となるのが、「BSI(景況判断指数)」という指標です。これは、前期と比較して景気が「上向いた」と答えた企業の割合から「下降した」と答えた割合を差し引いた数値で、企業の現場がどれほど景気の良し悪しを感じているかを端的に示します。九州北部においては、この数値がマイナス8.8まで落ち込み、前回の調査から5.8ポイントも悪化するという厳しい現実を突きつけられる結果となりました。

特に深刻な影響が出ているのは、私たちの消費生活に直結する非製造業です。小売業や卸売業が含まれるこの分野では、BSIがマイナス10.1という大幅な落ち込みを記録しました。ある小売企業の現場からは、2019年10月の宝飾品売上が前年の6割にも満たない水準まで急落したという切実な報告も上がっています。10月に実施された消費税率の引き上げに伴う「反動減」が、想像以上の重石となって消費現場を直撃しているのでしょう。

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南九州を襲う製造業の不振と沖縄の現状

一方で、九州南部の状況はさらに深刻な影を落としています。熊本、大分、宮崎、鹿児島の4県を合わせた全産業のBSIは、前回から12.9ポイントも下落し、マイナス12.2という数字を叩き出しました。ここでは非製造業の不調に加えて、これまで地域経済を支えてきた製造業までもがマイナス12.6と大きく沈み込んでいます。内需の冷え込みだけでなく、国外の経済情勢も無視できない要因となっているようです。

具体的には、中国経済の減速が南九州の工場に暗い影を落としています。情報通信機械器具メーカーの間では、自動車向けの主要部品である「車載向けマイコン」の受注が減少しているという声が目立っています。マイコンとは、家電や自動車の制御を司る「電子の脳」とも言える重要な半導体チップのことです。世界的な貿易環境の変化が、九州の製造拠点における生産活動をダイレクトに圧迫している状況と言えるでしょう。

一方、内閣府沖縄総合事務局が同日に発表した沖縄県の状況を見ると、全産業のBSIは3.0というプラス圏を死守しています。しかし、前回調査からは11.7ポイントも低下しており、勢いに陰りが見えるのは否定できません。特に堅調だった建設業やサービス業での失速が顕著です。九州・沖縄全体を見渡すと、消費増税と海外市場の変調という「二重苦」が、2019年末の地域経済を強く締め付けている印象を抱かざるを得ません。

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