【徹底解説】米制裁でも止まらないファーウェイの快進撃!5G覇権を握る「脱アメリカ」の衝撃

2019年5月、米政府による「エンティティー・リスト(事実上の禁輸措置対象リスト)」への追加は、中国の通信機器巨人・華為技術(ファーウェイ)にとって死刑宣告になるかと思われました。創業者の任正非氏は、機銃掃射を浴びた戦闘機の写真を引き合いに出し、文字通り「生きるか死ぬか」の覚悟を表明しています。しかし、制裁から7カ月が経過した2019年12月13日現在、同社が受けたダメージは予想を遥かに下回っているようです。

SNS上では「アメリカの制裁が逆に中国の技術自立を加速させたのではないか」という驚きの声が広がっています。実際、米国の狙いは政府承認なしでの部品供給を断つことで、米国依存度の高い中国企業を失速させることにありました。ところが、蓋を開けてみればファーウェイはぐらつくどころか、愛国的な中国国内の消費者に強力に支えられ、スマートフォンの世界シェアをさらに拡大させるという皮肉な結果を招いています。

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驚異の成長率と欧州を席巻する5G戦略

2019年1月から9月期におけるファーウェイの売上高は、前年同期比で24%もの成長を記録しました。特筆すべきは、次世代通信規格「5G」における圧倒的な存在感です。5Gとは、従来の4Gに比べて通信速度が飛躍的に向上し、多数の機器を同時に接続できる技術を指します。米国による外交的な圧力が強まる中でも、同社は世界で65件もの5G契約を締結しており、その約半数が欧州諸国という事実は驚きを隠せません。

例えばイギリスでは、政府による正式な採用決定を待たずして、主要な通信キャリア4社が既にファーウェイとの契約に踏み切っています。これにはネット上でも「性能とコストを考えれば、政治的リスクを考慮してもファーウェイを選ばざるを得ないのが現場の本音だろう」といった冷静な分析が相次いでいます。米国が同盟国に呼びかけた「ファーウェイ排除」の包囲網は、実利を優先する各国の動きによって、徐々に形骸化しつつあるのが現状です。

「脱アメリカ」で加速する中国の技術的自立

最新スマホ「Mate 30 Pro」の内部を覗くと、さらに興味深い事実が判明しました。かつては米クアルコムなどの部品が中心でしたが、現在は日本や韓国製への代替が進んでいます。さらに、傘下の海思半導体(ハイシリコン)が設計する自社製半導体の採用率が急増しているのです。半導体とは電子機器の「脳」にあたる重要な部品ですが、この分野での自立は、中国が米国の支配から完全に脱却しようとしている証左といえるでしょう。

私は、この事態を米国の戦略的ミスだと考えています。圧力をかけることで相手を屈服させるつもりが、皮肉にも「米国に頼らないサプライチェーン」を中国に構築させる動機を与えてしまいました。2020年にはメモリー大手の長江存儲科技(YMTC)も生産量を3倍に増やす計画であり、中国の自給自足体制はもはや止められません。後世の歴史家は、2019年を「中国が米国のくびきから解放された転換点」として記録することになるはずです。

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