東京ガスがLNGトレーディング事業へ本格参入!2030年に向けた海外戦略とエネルギー市場の未来

大手エネルギー企業の東京ガスが、調達した液化天然ガス(LNG)を第三者へ転売する「トレーディング事業」に本格的に乗り出すことを発表しました。2020年01月15日、同社は2030年までにLNGの年間取扱量を現在の4割増となる2000万トンへ拡大する方針を明らかにしています。そのうち500万トンをトレーディングに回し、100億円規模の利益を目指す構えです。

国内の少子化に伴い、エネルギーの需要が頭打ちになる中で打ち出されたこの大胆な戦略は、SNSでも大きな話題を集めています。「インフラ企業からグローバルな商社への脱皮だ」「攻めの姿勢を応援したい」といった前向きな声が溢れる一方、「価格変動のリスク管理が難しそう」と懸念する意見もあり、関心の高さが窺えます。

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環境トレンドを追い風にするLNGの魅力と市場の急成長

世界的に低炭素社会への移行が進む中、LNGは発電時の二酸化炭素(CO2)排出量が石炭に比べて少ないクリーンな燃料として注目されています。LNGとは、天然ガスをマイナス162度まで冷却して液体にしたもので、気体の状態よりも体積が600分の1になるため、専用のタンカーで大量に輸送できるのが最大の特徴です。

国際グループ(GIIGNL)の調査によると、2018年の世界取引量は3億1400万トンに達し、過去10年間で7割も急増しました。さらに、2030年にはアジア圏だけで世界の7割を超える3億4600万トンの輸入が見込まれており、東南アジアを中心とした環境意識の高まりが、この巨大な市場の成長をさらに加速させていくでしょう。

激化する人材獲得競争と東京ガスが挑む未来への展望

東京ガスは2019年11月に長期経営計画を発表し、2030年までに全体の利益を6割増の2000億円に引き上げる目標を掲げました。そのうち海外事業で500億円を稼ぎ出す計画ですが、最大の壁となるのが専門人材の確保です。すでに競合のJERAが2019年04月からシンガポールで同様の事業を始めており、熾烈なシェア争いが予想されます。

LNGの取引には長期契約のほかに、その都度売買する「スポット取引」があり、価格が乱高下しやすいリスクを伴います。だからこそ、市場を見極めるプロの育成や外部登用が、事業の成否を分ける運命の分かれ道になるはずです。人口減少に直面する日本のエネルギー企業が、知恵と戦略で世界の市場を席巻していく姿を、私たちは期待を込めて見守りたいと思います。

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