SNS上で圧倒的な発信力を持つ人物を起用し、自社商品の魅力を世に広める「インフルエンサーマーケティング」が、消費者向けメーカーを中心に急速な広がりを見せています。しかし、単にフォロワー数が多い人物を選んでも、ファンの注目がその本人のキャラクターだけに集まってしまい、肝心の商品情報が埋もれてしまうという課題に直面する企業は少なくありません。
こうした宣伝のミスマッチを解消するため、博報堂グループのインターネット広告会社である株式会社スパイスボックスは、2020年01月24日に画期的な新サービスをスタートさせました。同社が新たに提供する「トライブ・インフルエンサー」は、従来のような表面的な数値だけで判断しない、全く新しい選定システムを取り入れています。
ここで鍵となる「トライブ」とは、SNS上で「何が好きか」という共通の趣味や嗜好、価値観を持ってつながっている熱狂的なファンの集団を指す専門用語です。今回の新サービスでは、顧客企業がアプローチしたい特定のトライブに対して、最も深い結びつきを持つインフルエンサーを独自のデータ分析によって見つけ出すことが可能になりました。
これまで多くの企業は、投稿に対するいいねやコメントの割合を示す「エンゲージメント率」を指標にしてきました。しかし、この数値が高くても購買行動に結びつかないケースが多発しており、ネット上でも「ファンが多いだけで商品が売れるわけではない」という冷静な声や、「本当に好きな人に届く広告が見たい」といった本質を突く反響が溢れています。
デジタルインファクト社の調査によると、2018年に219億円だった国内のインフルエンサーマーケティング市場は、2023年には500億円を超える規模へ拡大すると予測されています。この巨大化する市場において、スパイスボックスは2020年中に150社からの受注を目指すという、非常に意欲的な目標を掲げました。
SNS上の広告が溢れる現代だからこそ、小手先のテクニックではなく、消費者の「好き」という感情に寄り添う施策が求められています。今回のトライブを意識したアプローチは、単なる企業の押し売りではなく、ユーザーにとっても有益な情報収集の場を提供する素晴らしい試みであり、今後の広告業界のスタンダードになるでしょう。
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