【新型コロナ】医療崩壊の危機?病院でもマスク不足が深刻化する理由と求められるスピード対策

街中からマスクの姿が消え、不安な日々が続いています。しかし本当に深刻な事態は、私たちの健康を守る最前線である医療現場で起きていました。新型肺炎の感染拡大に伴い、市販品だけでなく病院で使う医療用マスクまでが致命的な品薄状態に陥っています。診療所への納品が突然キャンセルされるなど、現場はかつてない緊迫感に包まれているのです。

SNS上でもこの状況に対する不安の声は止まりません。「お医者さんや看護師さんの分がないなんて怖すぎる」「転売されている場合ではない」といった、医療従事者を心配する書き込みが急増しています。現場の医師からは「マスクなしでは安心して診察ができない」という悲痛な叫びも上がっており、事態は一刻を争う局面を迎えていると言えるでしょう。

東京都新宿区にあるナビタスクリニック新宿では、2020年2月1日に卸売業者から注文キャンセルの通知が届きました。飛沫を防ぐ「サージカルマスク」の在庫は、あと2週間ほどで底を突く見通しだそうです。サージカルマスクとは、主に医療現場で使われる使い捨て用のもので、一般的な製品よりもウイルスを含む水しぶきを遮断する能力に優れています。

さらに深刻なのは、より高性能な「N95」と呼ばれる規格のマスクも手に入らない点です。これは0.3マイクロメートル(1ミリメートルの3000分の一以下)という超微粒子を95%以上カットできる、まさに医療の砦となる防護具を指します。現在、この特殊なマスクの多くを中国からの輸入に頼っているため、現地の混乱によって流通が完全にストップしてしまいました。

高齢者が多く入院する千葉県の施設でも、注文から届くまでに通常の数倍にあたる3週間もかかったと報告されています。内臓に重い病気を抱えるお年寄りにとって、インフルエンザなどの併発は命に関わる大問題です。施設側は面会謝絶などの対策を講じていますが、マスクがなくなればアルコール消毒を徹底するしかなく、現場の防衛線は限界を迎えています。

これを受けて全国保険医団体連合会は、2020年2月6日に国へ緊急要望書を提出しました。自治体が蓄えている備蓄品の放出や、ネット上での悪質な高額転売への規制を求めています。医療を止めないためには、国による強力な介入が不可欠です。現場のリーダーたちが「安定供給へ早急に手を打ってほしい」と訴えるのは当然の心理ではないでしょうか。

政府もようやく重い腰を上げ、メーカーへの補助金を出して24時間体制での増産を支援し始めました。2020年2月12日の記者会見では、週に1億枚以上を供給できる目処が立ったと発表されています。ただ、増産されたマスクが医療の最前線へ行き渡るにはまだ時間がかかる予測もあり、私たち一人ひとりが無駄な買い占めを控えるモラルも試されています。

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